父の愛を渇望する息子の姿が アンソニー・ウォン主演『白日青春-生きてこそ-』本編映像
1月26日に公開されるアンソニー・ウォン主演映画『白日青春-生きてこそ-』の本編映像が公開された。 【写真】『白日青春-生きてこそ-』場面写真(複数あり) 本作は、孤独なタクシー運転手が香港に住む難民の少年と心を通わす姿を描いたヒューマンドラマ。『インファナル・アフェア』や『淪落の人などのアンソニー・ウォンが、ワケあって息子と距離のある孤独なタクシー運転手チャン・バクヤッ(陳白日)を演じ、第59回金馬奨で最優秀主演男優賞を獲得。また、本作が初めての映画出演となるパキスタン出身で香港在住の少年サハル・ザマンが、難民申請をしたパキスタン人の両親の下、香港で生まれた少年ハッサン役を演じ、第41回香港電影金像奨最優秀新人俳優賞を10歳で受賞した。 監督を務めたのは、本作が長編1本目となるラウ・コックルイ。『西遊記』シリーズのソイ・チェンがプロデューサーを務めた。 公開された本編映像は、孫の存在を明かされ、嬉しそうなバクヤッと息子ホンの姿から始まる。しかし、2人の会話からバクヤッが原因でこの親子がうまく関係を築けていないことが徐々に明らかになっていく。バクヤッは「いい父親になれなくて申し訳ない」と謝り、ホンは父にどうにか歩み寄ろうする。それでも、難民の少年に対しては犠牲を払ってでも守ろうとするバクヤッに、ホンも「昔、俺を本土に置き去りにした。今度は孫も捨てるのか」と涙ぐみながら訴える。それに対しても何も言葉を発しないバクヤッに「その子がうらやましいよ」と諦めたように呟く。 ラウ・コックルイ監督は「当初、香港の難民問題を脚本に書こうとした。逃亡する難民と追う警官」と明かすが、書き上げて困惑したと回想。そして、脚本を見直して父と子という要素に気づき、「父子の関係性の欠落感を、共に逃亡する中で埋め合わせていくんだ」と語っている。
リアルサウンド編集部