石川遼は「長期スパン」でパター熟考 3種類のモデルをテスト
◇国内男子◇ゴルフ日本シリーズJTカップ 事前(27日)◇東京よみうりCC(東京)◇7002yd(パー70) 【画像】阿部未悠から質問攻めにあう石川遼 「どれも良いんだよなあ…」。大会2勝の石川遼が、開幕前の練習グリーンでオデッセイ「Ai-ONE」シリーズのパターを並べて首をひねる。2009年以来の賞金王がかかる今週は、12月3日(火)に控える米ツアー2次予選会(Qスクール)前の最後の実戦でもある。「いままではL字で全部合わせていきたいというのはあったけど、海外に行ったらグリーンもどんな感じか分からないから」と、今後の海外進出も見据えての調整だった。
前週「カシオワールドオープン」では、ストローク矯正の意味も込めてオデッセイの「ホワイトホット 2ボールパター」のセンターシャフトモデルを投入。今週もエースのオデッセイ「ix #9 プロト」を含む操作性重視のL字からタイプを変え、前週と同じ2ボール型の「Ai-ONE TRI-BEAM 2-BALL CS」をメインに複数モデルのテストを行っていた。 「速いグリーンだと繊細なL字が良かったりするけど、色々なグリーンがある。オートマチックで寛容性が高く、色々なグリーンに対応しやすいのかな…と思ってテストしている最中です」と、開幕前日はグリップ違いのAi-ONEパター3種類に加え、前週と同じヘッドでグリップ違いの1本をテストした。本戦はAi-ONEパターのヘッドにスーパーストローク「Zenergy 2.0」の太めグリップを挿して使う予定。「長期スパンで見ている」という調整だが、もちろん本大会の高速グリーンでの活躍にも期待を寄せている。
賞金ランキング6位で迎える今週は、優勝すれば逆転で賞金王のチャンスを残している。「ぼくが賞金王になったときは、かなり意気込んで入って初日に大たたきした」と19位で終えた09年大会は、初日「78」で26位発進という苦い記憶もある。「前のめりな気持ちをプラスに働かせるのは難しい」との教訓を生かし、まずは冷静に開幕を待つ。
前週は首位と1打差で迎えた最終日に「72」と伸ばせず4位に終わった。「まずは先週の反省が大前提。ガンガン行ったり、出たとこ勝負ではなく、しっかり準備したい」。悔し涙を上書きしてから、日曜夜の渡米を迎えたい。(東京都稲城市/谷口愛純)