面識ないのに「バカ」「酷いデマ」…美人投資家・深田萌絵氏が呆れた「維新・足立康史議員の暴言」
<維新・足立議員に賠償命令 女性中傷「免責対象外」ー東京地裁> 今年4月23日、新聞各紙にこんな見出しが躍った。日本維新の会の足立康史衆院議員(58)が女性への名誉毀損で賠償命令を受けたことを報じているのだが、その中身とともに気になるのが「免責対象外」というワードだ。 【画像】り、凛々しい……!維新議員に立ち向かう元Fカップ株アイドル「モエ先生」 記事によれば、足立議員が自身の国会質疑の動画をYouTubeなどで流したことで名誉を傷つけられたとしてIT評論家の女性が1650万円の損害賠償を求めて足立議員を提訴。東京地裁の鈴木わかな裁判長は名誉毀損を認め、足立氏に33万円の支払いを命じた、という。 国会での発言が免責されることは憲法に規定されているが、足立議員は国会での質疑をそのままYouTubeなどで流さず、編集して流したことで「免責の対象外」となったと裁判長は判断した、というのだが――。 「記事に出てくる『IT評論家の女性』って、私のことなんです」 判決後、IT評論家で投資家の深田萌絵氏(46)がFRIDAYデジタルにこう名乗り出たのである。深田氏は短大卒業後、いったんは地元で就職したものの、一念発起して語学を学び、独学で株や資産運用の知識を身に付けた。その後、早稲田大学政経学部を受験して合格。その美貌とグラドルなみのスタイルで在学中から人気に火がつき、女子大生トレーダー、株アイドルとして活躍。「モエ先生」として情報番組で担当コーナーを持ったり、雑誌のグラビアを飾ったりした異色の才媛である。 そんな特異な経歴ゆえ、情報番組などに出演した際に足立議員とディベートして恨みを買ったのか――と思いきや、深田氏は「実は一面識もないんです……」と呆れるのだった(以下、カギカッコ内は深田氏の発言)。 ◆顔写真を出しておきながら「個人は特定していない」 「会ったことも、直接言葉を交わしたこともありませんが、私のSNSに『バーカ』と書き込まれたりしています。足立議員に目をつけられたキッカケは……今回の裁判とリンクするのですが、おそらく’18年の私のX(旧ツイッター)での投稿だと思われます」 その投稿とは、かつて一緒に会社を立ち上げた早大の同級生A氏の戸籍に関するものだったという。 「私が代表取締役でA君が副社長という会社でした。A君は中国人の父と日本人の母を持つハーフで優秀なエンジニアでした。ところが、会社設立から2年が経った’13年秋頃、ビジネス上のゴタゴタがあって彼と袂を分かつことになった。彼が輸出規制がかっている軍事転用が可能なデータを中国に持ち出した後に、それを誤魔化すために私を訴えてきたのです。やむを得ず反訴し、法廷で白黒はっきりさせる、という流れになりました。そして、裁判の手続きのプロセスのひとつとして、A君の戸籍を私の弁護士が取得したところ……妙なことがわかったんです。彼は山口県防府市の出身だと言っていたのに、出生地が中国の湖南省になっていた。もっと驚いたのが、出生届が出されたのがA君が10歳のときだったのです」 何か変だぞ……深田氏は弁護士と協議してA君の父の戸籍を取ってみることにした。すると、驚愕の事実が発覚する。A君の父は40歳で出生届が出されていたのだ。 「すぐに警察にかけこんで、これは戸籍の乗っ取り――いわゆる背乗りではないか、と訴えたんです。すると刑事が『中国の戸籍を取ってきたら捜査するよ』と言った。その言葉を信じて、そこから約3年かけ、お金もたくさんかけて、何度も渡航してA君と彼のお父さんの中国の戸籍を取りました。二人とも、完全なる中国人でした。 戸籍は中国名で、中国人として日本で暮らしていることになっていた。検索すると、A君のお父さんは大学教授で理系のエリートだった。日本の戸籍でA君のお父さんの出生届を提出したのが『中国大使』となっていたことを思い出し、“これは国家の産業スパイなのではないか”とゾッとしました。すぐに警察にこの戸籍を持ち込みましたが……まったく相手にされませんでした。まさか本当に中国で戸籍を取ってきたりしないだろうとタカをくくっていたんです。適当なことを言って、最初から捜査なんてする気がなかった。それがわかって怒りがこみあげ、XでA親子の背乗り疑惑を告発したんです」 その深田氏の告発投稿に「背乗りなど、中国サイドの情報のみに基づいたデマ」「Aさんの名誉を傷つけている」と噛みついたのが足立議員だった 「今回、裁判で争った足立議員の国会質疑(’21年6月4日)の内容も、背乗りに関するものでした。通常であれば厚生労働委員会や法務委員会ですべき質問を、足立議員はなぜか内閣委員会で行った。A君らは中国残留邦人だとして『中国残留邦人を背乗り呼ばわりし国のために戦った日本人の名誉を傷つけている。中国残留邦人等は満州に限るのか』などと問うたのです。 その際、足立議員は『客観的に見てちょっと酷いデマ』『明らかにデマ』などと、私の名誉を毀損する発言を繰り返しました。ところが……厚労省の社会・援護局援護企画課の中国残留邦人等支援室長の回答は、足立議員の主張を根底からひっくり返すものでした。同支援室がA君を支援した記録がないばかりか、A君の両親は日本人ではないので『中国残留邦人に該当しない』と明言。戸籍上の祖父は中国残留邦人に該当するが、その祖父とA君の間に『親族関係の有無を確認できる記録はない』と回答したのです」 足立議員は裁判で「個人(深田氏)を特定したものではない」「仮に個人の名誉を害するとしても免責特権にあたり、不法行為は成立しない」と争った。 「そもそも、何億円もの血税を使って開かれている国会に私怨を持ち込むこと自体がどうかと思いますが――100歩譲って、国会質疑内での暴言であれば、たしかに免責されたでしょう。理解に苦しむのは国会質疑の動画を編集し、わざわざ自身のYouTubeチャンネル『あだチャン』でアップしていること。ご丁寧に私の顔写真を添え、私の作ったフリップにバッテン印を入れ、テロップまでつけて思い切り個人が特定できる形にしてアップした。しかも動画のタイトルは『深田萌絵氏の主張を日本政府に問いただす』。 Xで動画をアップすると事前告知をして、アップした翌日には『足立康史議員、深田萌絵の中国残留邦人に関する虚偽を国会で糺す』の文字とともに『本来はこの質疑と答弁でオーバーキルのはずなんですが、ゾンビプレイだから死んだことに気付いてないフリしてるんでしょうね』と再びXに投稿。これでよく“個人を特定したものではない”などと言えたものだなと、呆れてモノが言えません」 裁判ではYouTubeチャンネル文化人放送局「報道特注」における「深田萌絵ちゃんを一回ここに呼んでシバキ倒そうか」という足立議員の発言も争点となったが、こちらは「時効が成立しており、認められなかった」(深田氏)という。 深田氏によれば足立議員は一審で「背乗りがデマ」であることについて、真実相当性を争わなかったというが控訴した。本誌の取材に足立議員はこう回答した。 「一審判決には、表現の自由に対する配慮を怠るとともに免責特権に関する解釈も誤るなど大きな問題があるため、直ちに控訴しました。一審では真実性、真実相当性を争うまでもないと判断しましたが、控訴審においては、むしろ前面に立てて、主張してまいります」 ただ、深田氏の代理人・保田行雄弁護士の見解は大きく異なる。 「一審判決は国会議員の免責特権は認めつつも、足立氏のように免責特権を隠れ蓑に他人の人権を侵害することは許されないとした憲法論としては常識的な判断で批判は的はずれです。また、一審で原告からの再三の釈明にもかかわらず真実性は争わないと答弁してきました。これは争っても勝ち目がないと判断したからで、今さら争っても仕方がないことです」 一緒に起業した同級生に裏切られ、面識のない議員に名誉を毀損され、踏んだり蹴ったりの深田氏だが、「この二つの悲劇はリンクしている」と見ている。 「A君はかつて旧民主党で仕事をしており、そこから日本維新の会にも人脈を広げていたのです。どうして足立議員は面識のない私にこんなに噛みついてくるのか。裏に、もっと大きな問題が潜んでいるのではないか。そう考えると俄然、闘志が湧いてくるのです」 裁判の進展とともに、日中に横たわる巨大な闇が明らかになるのかどうかにも注目だ。
FRIDAYデジタル