JR東が英国新幹線とコンサル契約 過去の日本企業の受注は?
JR東日本は3日、英国の高速新線「HS2」建設プロジェクトについてコンサルタント契約を結んだことを発表しました。今回の契約で、同社の新幹線運営において培った定時運行や安全に関するノウハウの他、騒音対策に関する技術なども提供します。 HS2は第一期工事でロンドン・ユーストン駅からバーミンガムまでを最高時速400キロで結ぶ予定の高速新線で、2026年の開業を目指しています。第二期以降には、マンチェスターやリーズへと延伸する予定です。
日本企業が過去に英国の鉄道事業に関して受注した例
日本企業が過去に英国の鉄道事業に関して受注した例としては、日立製作所が2009年に高速路線「HS1」の車両として運行を開始した「Class395電車」があります。ロンドンからイングランド南東部を通り英仏海峡トンネルまでを結ぶ英国内区間向け列車用で、ロンドンオリンピック時のシャトル輸送や寒波到来時の安定運行など、導入後に多くの実績を残しています。
さらに、2012年に日立製作所は在来線の都市間輸送列車「インターシティ」の車両更新プログラムにおいて、英国東海岸および英国西部方面を走る列車の置換え用に596両の受注と保守契約を獲得、さらに2013年には270両分の追加発注を受けており、2016年には英国内で車両製造工場を稼働開始させる予定です。 今回、高速鉄道の海外展開事業におけるJR東日本の参入により、運行ノウハウから車両・設備まで、高速鉄道をパッケージとして売りだそうとしている日本にとっては大きな追い風になることが期待されます。