“人口156人”の青ヶ島に住む40歳女性が描く展望「東京本土での暮らしに戻るのは無理ですね(笑)」
おばあちゃんになるまで続けていたら「面白い」
――青ヶ島ちゃんねるは、今後どんな展開をイメージされていますか? 佐々木:青ヶ島で暮らす私がおばあちゃんになっていくまでをお届けできたらいいかなと思いますね。ただ、視聴者さんたちの年齢層が高いので、私が年老いた頃に皆さんが生きているかどうかはちょっとわかりませんが……(笑)。 ――それは視聴者さんにとってうれしいことですね。ただ、続くと思われていたYouTubeチャンネルが、予期せず唐突に終わるケースもありますよね。その心配はなさそうですか? 佐々木:私の場合は続けていける内容だと思うんです。肩肘張って企画を考えたりせず、日常をそのままお伝えしているだけなので。私がおばあちゃんになるまで続けていたら面白いと思いますよ。過去の動画を見返して見た時に「昔はこんなに若かったんだね」ってなると思いますし。
東京本土は「人が多すぎる」
――佐々木さんは実年齢よりもかなり若く見えますが、歳を重ねてもひょっとしたらあまり顔が変わらないんじゃないですか(笑)? 佐々木:それはそれで面白いと思いますが、例えば80歳で顔が変わらなかったら怖いですね(笑) ――この先も青ヶ島での暮らしを動画で配信していくとのことですが、東京本土に戻りたい気持ちはないですか? 佐々木:いやぁ、やっぱりたまに行くと人が多すぎますしね。 ――最近の動画で拝見したのですが、東京の蒲田のお店で飲んでいましたよね? 佐々木:ああいうお店とかにたまに行く分にはいいかなと。やっぱり食べ物とか色々あるのはいいですしね。ただ、生活するのは大変だと思います。やっぱりお金もかかりますし、東京本土での暮らしに戻るというのは……無理ですね(笑)。
“第二の故郷”みたいに思ってもらえれば
――東京本土のご友人も多いと思いますが、たまにお会いされたりしますか? 佐々木:たまに島に遊びに来てくれたりもしますね。でも私も40歳なので、私の友達も家族がいたりとか忙しくしているので、そんなに頻繁には会っていませんね。 ――個人的な夢だったり、青ヶ島の未来についてでもいいのですが、何かイメージされていることはありますか? 佐々木:夢というか……私は今の暮らしにすごく満足していますし、島の暮らしは本当に豊かなだと思っているので。動画も青ヶ島に少しでも興味がある方に届けばいいなと思っていますし。都会での暮らしが好きな方に「青ヶ島の暮らしはいいですよ」と言っても、まったく響かないと思いますしね。 ただ、あまりにも注目度が高まって来る方が増えても、受け入れるキャパがないので。逆に島の人に迷惑かかるようなことになってもまずいな、という気持ちもあります。青ヶ島ちゃんねるをきっかけに青ヶ島に観光で来てくれた方が、その後も何度も来たいと思えるような、“第二の故郷”みたいに思ってもらえるとうれしいですね。 <取材・文/浜田哲男> 【浜田哲男】 千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界を経て起業。「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ・ニュース系メディアで連載企画・編集・取材・執筆に携わる。X(旧Twitter):@buhinton
日刊SPA!