パリ五輪の日本代表の自転車は2183万5000円 東レ開発の新兵器で初の金メダルへ
パリ五輪で自転車トラック種目の日本代表が使う予定のバイクが12日、静岡県伊豆市の伊豆ベロドロームでお披露目された。空力性能の向上を最重要テーマとして開発。レーシングカー製造などを行う東レ・カーボンマジックの奥明栄代表取締役社長(67)は会見で、価格が1985万円(税抜き)と明かし「このバイクで、五輪では金メダルを取りたい」と期待を寄せた。 同社は22年4月に自転車業界に参入し、わずか2年で新作が完成。1平方メートルで約3万円するカーボンを1台のフレームなどに「100平方メートルほど」を使用し、1枚ずつ職人の手作業で約3週間かけて貼られた。東京五輪から性能は向上し、空力抵抗は5%強、抑えた。東京大会のバイクはフレームで約66万円だったが、今回は「1桁違う」と高価格に。高級車レクサスの最高級モデルと同等となった。 女子ケイリンで五輪金メダルに挑む佐藤水菜(25)=楽天Kドリームス=は大会で使用し、同種目を11秒027で制覇。新バイクの速度に驚き「バイクがいいのに自分がダメだと、どうしようと思ったが、思い通りにできた」と好感触を語った。 短距離5、中距離6種目で五輪出場枠を獲得し、6月上旬に代表が決まる。消費税10%の日本なら税込み2183万5000円の超高級品。後輪には日の丸が入った新兵器が、自転車界で日本勢初の五輪金メダルを支える。(宮下 京香) ◆五輪新自転車で何買える? ▼うまい棒 1本12円(税込み)で181万9583本 ▼ガリガリ君 1本80円(税込み)を27万2937本 ▼牛丼 吉野家の並盛り(税込み468円)なら約4万6655杯 ▼ママチャリ 平均価格1台3万円なら727台 ▼井上尚弥のネリ戦 SRS席(22万円=5月6日・東京ドーム)を99席分 【注】自転車の税込み価格2183万5000円で計算。
報知新聞社