白銅、「グリーンアルミ四角棒」発売。太陽光発電由来のビレット使用
白銅(社長・角田浩司氏)はきょう15日からグリーンアルミを使用した四角棒を在庫販売する。太陽光発電由来のエネルギーで製錬した地金を輸入し、押出メーカーの協力を得て実現した。太陽光発電由来のグリーンアルミ製品を国内で在庫販売するのは業界初のケース。グリーンアルミ圧延品の取り扱いを始めることで、産業界の環境配慮ニーズに幅広く応えていく考え。 新商品「ECO63S四角棒」は6063S合金のアルミ押出棒。ビレットメーカーはエミレーツ・グローバル・アルミニウム社(UAE)となり、同社の太陽光電力発電由来である環境配慮型アルミニウムビレット「CelestiAL」を使用し、立花金属工業養老工場で押出加工を行う。太陽光発電の電力のみを使用して電解製錬することにより、アルミニウムビレット製造時のCO2排出量を約50%削減した商品となっている。 「ECO63S四角棒」の在庫サイズは辺20ミリから60ミリまでの9サイズ(長さ4メートル)で、滋賀工場で在庫する。従来の63S四角棒と同様に切断販売やフライス加工も受け付け、発注量が約300キログラム以上の場合は特注でのサイズや形状で製作も対応する。 白銅は2020年度に自社が排出したCO2に対して「30年度に20年度比42%削減」および「50年度にカーボンニュートラルの実現」という目標を設定し、省エネルギー活動や再生可能エネルギーの活用、サプライチェーンを通じた排出量削減に積極的に取り組んでいる。環境対応ブランドとして展開しているECOシリーズは、特定有害物質の使用制限に適合する材料を対象としていたが、新たに二酸化炭素排出を抑えた材料・製法であることを追加し、グリーンアルミ由来の四角棒をラインアップした。今後、アルミ材料のグリーンアルミ化を検討する企業に対し、柔軟対応で受注拡大を目指す考え。