【NBA】ジョエル・エンビード復帰もセブンティシクサーズは勝てず「僕らが揃ってプレーできれば問題はない」
「いずれ本調子を取り戻す。早い段階でその時は来る」
セブンティシクサーズのジョエル・エンビードが、現地11月12日のニックス戦で今シーズン初出場を果たした。昨シーズン終盤に負った左膝のケガの影響でプレシーズン全試合と開幕からの9試合を欠場した後、ようやくコートに立った。 昨シーズンのプレーオフ、ケガを抱えながら強行出場した時の相手がニックスだった。6試合すべてに出場し、41.3分のプレータイムで33.0得点、10.8リバウンド、5.7アシストと奮戦したが、ダッシュするにせよジャンプするにせよ膝を気に掛けながらのプレーで、スタッツほど活躍できたわけではない。結果、2勝4敗で早期敗退を喫した。 そのニックスを相手にコートに立ったエンビードは、その時よりもダッシュもジャンプもできていたが、まだコンディションは仕上がっておらず、試合勘にも乏しかった。フィールドゴール11本中2本成功とシュートが決まらず、守備とリバウンドでも本来の存在感は出ない。出場時間の制限もあり、26分しかプレーしなかった。 指揮官ニック・ナースは「身体のキレはまだまだだった」と言うが、エンビードがプレーできるようになったこと自体を収穫とした。「第4クォーターには疲れていたようだが、それも予想の範囲内だ。今のコンディションにおいて、できる限りのことを競争心を持ってやってくれた」 タイリース・マクシーは右足ハムストリングの肉離れで戦線離脱しており、『ビッグ3』の揃い踏みが見られるのはまだ先だが、エンビードとポール・ジョージの『初共演』は実現した。ジョージは3ポイントシュート7本成功を含む29得点、10リバウンド3アシスト3スティールと、シクサーズ加入後で最高のプレーを見せた。 エンビードは自分のスタッツが低調だったことは気にせず、自分が入ることでチームが上手く機能すればいいと考えている。「僕の仕事はスクリーンをセットしてチームメートにスペースを与えること。今はまだ復帰してリズムを取り戻そうとしているところだから、シンプルに考えてプレーしようとしている」 「まずは良いリズムでやれた。この調子で少しずつだ。少し消極的になっていたから、自分を奮い立たせる意味でもジャンプシュートを多く試したんだ。でも、試合が進むにつれて自信が出てきた。次はもっと楽にプレーできるだろうし、いずれ本調子を取り戻せるよ。次の試合かもしれないし、その次かもしれないけど、早い段階でその時は来る。心配はしていない」 このニックス戦に敗れて2勝8敗。東カンファレンスで下から2番目という順位は心地良いものではないが、エンビードは「心配はしていないよ」と言う。 「これまでのチームの歴史から考えて、僕らが揃ってプレーできれば問題はないと思う。今シーズンはとにかく健康を重視し、全員が揃って戦いたいと願っている。僕だって昨シーズンと同じことをやらなければいけないのであれば、そうするつもりだ。「PG(ジョージ)の調子はすごく良いみたいだから、あとはタイリースが戻って来ることだね。全員が揃えば勝てるようになる」 シクサーズはこの翌日にキャバリアーズ戦を迎えた。バック・トゥ・バック(2日連続の試合)には出場しないと明言しているエンビードは、キャブズとの試合を欠場したが、戦線復帰を果たして気分を良くしたことで、自分の負荷管理について新たな言及もあった。「2日連続ではプレーしないと言ったけど、僕はヤンチャだからな。いつかはプレーする時が来ると思う」 そのキャブズ戦ではエンビードもジョージも欠場。ルーキーのジャレッド・マケインが34得点10アシストを気を吐いたが、絶好調のキャブズを止めることはできなかった。2勝9敗は厳しい状況だが、慌てても仕方ない。理想の数週間遅れではあるが、シクサーズはようやく戦う姿勢が整いつつある。