町長からセクハラ被害の職員「笑いのネタにする役場の風潮も…」
岐阜県池田町が設置した第三者委員会が岡崎和夫町長(76)によるセクハラ行為を認定する報告書を提出したことを受け、昨年7月に第三者委の設置を町に求めた労働組合「岐阜青年ユニオン」は24日、岐阜市内で記者会見を開いた。組合に被害を訴えた女性2人が出席し「(被害を受けても)我慢が美徳、言わないことが美徳という役場の風潮は終わりにしてほしい」と訴えた。 【写真】岐阜県池田町長のセクハラ問題で第三者委が作成した調査報告書 女性らは町長のセクハラが認定されたことは評価した一方で、「被害を笑いのネタにまでしてきた役場の風潮は根強い。町長が辞職すれば改善するわけではない。職員ひとり一人が意識を変えなければならない」と強調。報告書が「幹部職員が本件事案を認識していたとまでは確認できない」とした点について「認識していないはずがない。幹部に相談した職員はいた」と反論した。 告発後、女性らは所属していたボランティア団体を辞めさせられたという。一部町民から告発者がいる団体には協力できないとの訴えがあったためという。女性は「憤りを感じる。私たちが悪いのか」と話した。(保坂知晃) ■第三者委が認定したセクハラ被害の例 ・2013年4月、「ちゃんと食べているのか。手見せてみ」と手を触られた。同6月ごろにもおしりを触られた ・14年夏ごろ町長室で「細いな」「ちゃんと食っとるか」と言いながら二の腕を両手で触ってきた。その翌日、翌々日もズボンの上から触った ・10年か11年ごろ、「2人でどこか行かんか」と誘われた。イベントの準備中におしりをなでられた ・5年以上前、親睦会の場で胸を触られた ・11年ごろ町長室で抱きつかれた。拒否したら無視されたり、異動の内示を出されたりした ・12年ごろ町長室で肩や胸の横付近を触られた。「ちょっと太ったな」という発言は頻繁にあった
朝日新聞社