【愛チャンピオンS】A.オブライエン厩舎4頭出し! シンエンペラーが愛古馬路線の最高峰に挑む
日本時間14日(土)、アイルランドのレパーズタウン競馬場でアイリッシュチャンピオンステークス(3歳上・愛G1・芝2000m)が行われる。同国の財政界で活躍し、馬産家としても成功したジョー・マクグラス氏を称え、1976年に「ジョーマクグラスメモリアルS」として創設。84年にはのちの大種牡馬サドラーズウェルズ(Sadler's Wells)が制したほか、ジャイアンツウコーズウェイ(Giant's Causeway)、ディラントーマス(Dylan Thomas)などが勝ち馬に名を連ねる。 【写真】シンエンペラーこれまでの軌跡 今年はJRAからシンエンペラーが参戦する。日本調教馬の出走は19年のディアドラ以来、5年ぶり2度目。迎え撃つ欧州勢は、昨年覇者オーギュストロダンをはじめ、愛ダービー馬ロスアンゼルス、重賞連勝中のエコノミクスなど強力メンバーが揃った。シンエンペラーは凱旋門賞にも挑戦する見込み。愛古馬路線の最高峰で白星を飾り、さらなる大舞台に向けて勢いを付けたい。発走は日本時間の23時25分。主な出走予定馬は以下の通り。 ■シンエンペラー(牡3、栗東・矢作芳人厩舎) 全兄が20年の凱旋門賞馬ソットサス(Sottsass)という超良血馬で、仏国の1歳セールで210万ユーロ(約3億円)の値が付いた。ここまで6戦2勝。京都2歳Sでタイトルを手にしたほか、ホープフルSで2着、日本ダービーで3着と世代トップクラスの実力を示してきた。血統背景からは欧州の馬場も合うはず。先の凱旋門賞に向けて、まずは結果を残したい。 ■オーギュストロダン(Auguste Rodin、牡4、愛・A.オブライエン厩舎) 父ディープインパクトのラストクロップにあたる一頭で、昨年の英・愛ダービーほかG1・6勝を挙げている。昨年の愛チャンピオンSは、キングジョージで10着に大敗した直後だったこともあり、不安視する声もあったが、結果は強力古馬勢を破って復活。改めて千両役者ぶりを見せつけた。ディラントーマス、マジカルに続く、史上3頭目の連覇なるか。 ■エコノミクス(Economics、牡3、英・W.ハガス厩舎) 現地のブックメーカー各社が圧倒的な1番人気に推している。初陣は4着に敗れたものの、今年に入り未勝利、ダンテS、ギヨームドルナノ賞と3連勝中。前走は2着馬が大きく抜け出し、勝ちパターンに持ち込んだところを鋭く差し切っての勝利で、着差以上にインパクトがあった。G1には初挑戦となるが、勢いそのままに欧州王道路線の主役に躍り出るか。 ■ロスアンゼルス(Los Angeles、牡3、愛・A.オブライエン厩舎) デビューから6戦5勝。英ダービーこそ離された3着に敗れたが、クリテリウムドサンクルーや愛ダービーなど、3歳にして3カ国で重賞4勝を挙げている。前走のグレートヴォルティジュールSを制して、再びのビッグタイトルへ勢い十分。愛チャンピオンSはA.オブライエン勢が5連覇中であり、今年も本馬やオーギュストロダンなど4頭出し。6連覇の可能性は高い。