【F1】絶不調レッドブル、チーム代表がニューウェイ離脱の損失を痛感「こんなに早く影響が出るとは...」、マックスも「常々残ってほしいと言ってきた」
過去2シーズンで圧倒的な実力と結果を残してきた絶対王者が大きな試練の時を迎えている。 【動画】絶対王者フェルスタッペンが軽々とかわされるシーンをチェック 現地8月31日、9月1日に開催されたF1第16戦イタリアGPでレッドブルはマックス・フェルスタッペンが6位、セルジオ・ペレスが8位に終わった。大きなアクシデントが無い中での下位入賞ということもあり、レッドブルの戦力低下が顕著に表れたレースに。その原因についてチーム代表とドライバーはともにデザイナーの離脱を挙げた。 昨季2位メルセデスの409ポイントに対し860ポイントと大差をつけてコンストラクターズチャンピオンに輝き、ドライバーズランキングでもフェルスタッペンが575ポイントでペレスが285ポイントとワンツーを獲得。規定の大幅変更が行なわれる2026シーズンまでレッドブルの独走状態は継続されるというのが今季開幕前の大方の予想だった。 ブレーキトラブルでフェルスタッペンがリタイアしたオーストラリアGPや大クラッシュでペレスがリタイアしたモナコGPなど例外はあったものの、前評判通り開幕から大量ポイントを重ねたレッドブル。しかしペレスがエミリア・ロマーニャGP以降2桁ポイントが無く、フェルスタッペンもライバル勢の躍進でオーストリアGP以降1位を逃していることで、コンストラクターズランキングで2位マクラーレンとはわずか8ポイント差に。次戦アゼルバイジャンGPでの逆転も十分考えられる状況だ。 英専門メディア『THE RACE』によると、イタリアGP後にレッドブルチーム代表クリスチャン・ホーナー氏はチームの戦闘力不足について、今季途中までチーフテクニカルオフィサーを務めていた空力デザイナーのエイドリアン・ニューウェイ氏の離脱の影響が大きいと指摘。「ひとりの人間の働きがこれほど早く強調されることは決してない...エイドリアンはマイアミGPの金曜日までチームに参加していたので、こんなに早く影響を与えることになるとは信じられない」と驚きを表した。 同じく“空力の鬼才”の離脱を嘆いたのがフェルスタッペンだ。「私は常々、エイドリアンにはずっと残ってほしかったと言ってきた」と発言。そして現在のマシンについては「昨年はこれまでで最も支配的で素晴らしい車を持っていたのに、それを今は根本的にモンスターに変えてしまった。だからそれを改善させなければならないんだ」と現状を憂いた。なおフェルスタッペンはドライバーズランキングで現在首位をキープしているものの、2位ランド・ノリス(マクラーレン)との差は62ポイント。残り8戦で上位入賞を逃し続けるのであれば逆転される可能性は少なからず残っている。 過去にはニューウェイ氏の離脱がチームの大きなマイナスになることはないと発言したこともあるホーナー氏。ドライバーに“モンスター”と言わしめるマシンを改善させ、コンストラクターズ&ドライバーズのダブルタイトルを死守することはできるだろうか。 構成●THE DIGEST編集部
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