【みかん】皮と白い筋、食べていない人が知らない意外な事実とは…みかんの栄養素とおすすめの食べ方
皮をむいたら、すぐに食べられる手軽なみかん。缶詰やジュースも多く出回っています。生のみかんと加工されたみかんの栄養素の違いはご存じですか?今回は、加工による栄養価の違いと特徴的な栄養素、栄養素を無駄なくとるための食べ方について紹介します。 【写真】みかんの皮と白い筋、食べていない人が知らない意外な事実とは…みかんの栄養素とおすすめの食べ方 ■加工による栄養価の比較 100g当たりの生、ストレートジュース、缶詰での栄養価の違いは以下の通りです。 カロリー(Kcal) 生:49 ジュース:45 缶詰:63 食物繊維(g) 生:1.0 ジュース:0 缶詰:0.5 カリウム(㎎) 生:150 ジュース:130 缶詰:75 β-クリプトキサンチン(㎍) 生:1700 ジュース:740 缶詰:640 ビタミンC(㎎) 生:32 ジュース:29 缶詰:15 ジュースや缶詰に加工されることにより、カロリー以外の栄養素は減少することが分かります。特にβ-クリプトキサンチンは、半分以下まで減少しています。 ※β-クリプトキサンチン:みかんに含まれる色素。免疫力や美肌に効果がある。 減少する理由としては、加熱やみかんの薄い袋や白い筋を取り除いたことがあげられます。栄養素を無駄なくとるためには、加工されたものより生のものが一番効率的ですね。 ■特徴的な栄養素 みかんの薄い袋や白い筋に含まれる栄養素を2つ紹介します。 ■■ペクチン 食物繊維の一種で、腸内環境を整える働きがあります。また、コレステロール値低下や血糖値上昇を抑える効果も期待できます。みかんの薄い袋の部分に多く含まれている栄養素です。 ■■ヘスペリジン ポリフェノールの一種で、コレステロール低下、高血圧予防などの効果が期待できます。皮や白い筋に多く含まれ、血流を促し冷え対策に役立ちます。 ■効果的な食べ方 生の状態で、薄い袋や白い筋も合わせて食べることが、栄養素を無駄なく摂ることにつながります。 食べ終えた後の皮は、乾燥させると漢方薬の「陳皮(ちんぴ)」になります。リラックス効果や咳や痰を抑える効果があるとされていて、お風呂やお茶として楽しむこともできますよ。 みかんは1日2個程度が目安です。無駄なく楽しみましょう! 【参照】 ミカン(温州ミカン)|とれたて大百科|食や農を学ぶ|JAグループ ヘスペリジン | 成分情報 | わかさの秘密 β-クリプトキサンチン | 成分情報 | わかさの秘密 ライター/おがわ ゆり フリーランス管理栄養士。保育園栄養士、小学校栄養教諭、専門学校で栄養学の講師を経験。出産を機に退職し、家族の食事を考える中で「食を楽しむ笑顔をもっと増やしたい、そのためにも食事づくりを楽にするサポートがしたい」という思いが芽生え、フリーランスの道へ。現在は母親向けの時短簡単レシピの発信、栄養や健康に関する記事執筆や講師業、DNAダイエットプランナーとしてダイエットサポートをしている。Instagram:@yuri_eiyou_health 協力/NS Labo
NS Labo(栄養サポート研究所)