練馬・新桜台駅で壁画アート制作 第2弾は日本人アーティスト
イラストレーターの「イフクカズヒコ」さんが12月2日、駅に壁画アートを制作するプロジェクト「SEIBU BLUE ART STATION」で新桜台駅の壁画制作を始めた。(練馬経済新聞) 【写真】壁画制作中は見学ができる 西武鉄道がNOMAL(中野区)と共同で、アートをきっかけに駅とその地域に魅力を感じてほしいと企画した。同駅では11月20日からオーストラリア出身のアレサ・ブラウンさんが制作を始め、この日、イフクさんは同駅の壁画第2弾のアーティストとして参加した。 イフクさんは福岡県出身の45歳。カラフルな色彩と緩やかな線で描く作品が特徴。福岡市のレジ袋、雑誌表紙、広告、CDジャケットなど多岐にわたって活動する。駅のコンコースでの制作は初めてといい「人通りの多い場所で制作できることはとてもうれしい。毎日いると顔も覚え、自然と話をしたり、子どもたちも絵に対して突っ込んだ意見をくれたり、コミュニケーションしながら楽しく制作している」と話す。 壁画のテーマについては「駅は直接人とつながる場所なので『つながり』を一つのテーマとしている」とイフクさん。「人を思いやる気持ち」を花で表現し、歩きながら壁画を見ると花が動物たちに渡り、その花が動物の体の一部になっていく、最後には花だけが残るという物語で構成する。「花の移動が、思いが伝わったことを表現している。最後に残った花は『絵を見てきたあなたが地上に上がって誰かに渡す番ですよ』というメッセージ。人を思いやる気持ち、自然や動物を思いやる心を感じてほしい」と話す。 壁画は西武グループのコーポレートカラーである青色をキーカラーにする。イフクさんは「自分の絵は普段はカラフルだが、壁画で色指定をされたのは今回が初。新しい引き出しが出せる可能性もあり、楽しんで描いている。青色だけを使った壁画というのは見たことがなく、完成後にどう見えるのか自分でも楽しみ」と笑顔を見せる。 制作場所は同駅改札口前の直線通路となっているコンコースの壁。事前に柱を模したイラストが等間隔で描かれており、イフクさんの作品はその間に描いていく。制作期間中は目隠しなどを施さず、完成までの様子を見学でき、写真撮影もできる。制作期間は約2週間。
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