未利用魚をコース料理に 廃棄のエソ、イネゴチ 1月から、射水の仏料理店
●産学民で推進 射水市海竜新町のフレンチレストラン「Sazan」と漁師の八ツ橋佳太さん(40)、富山高専アントレプレナー研究同好会が6日、新湊漁港で水揚げされた未利用魚「エソ」「イネゴチ」などをコース料理として提供する取り組みを始めた。未利用魚を積極的に料理メニューに取り入れる取り組みを産学民で推進し、ふるさとの豊かな魚種や水産業の魅力発信に努める。 【写真】エソを使用した料理の試作品 水揚げされる魚の約2割が未利用魚として廃棄されている現状を変えるため、プロジェクト「きときとのその先へ」を企画した。Sazanで来年1月中旬にもコース料理を提供し、八ツ橋さんが鮮度を保つため船上で神経締めした魚を活用する。 来店客に安心して食べてもらえるよう、漁師の顔を見える形で料理を提供する活動にも力を入れる。 6日は同店で発表会が開かれ、黒崎俊則シェフ(57)は「未利用魚がおいしく食べられることを知ってもらいたい」と話した。八ツ橋さんは神経締めを披露し「魚を大切に使い、水産業の発展につなげたい」と期待した。 富山高専生と連携してテークアウトでの商品化にも取り組む予定で、同好会の小倉魁透部長(19)は「漁業の抱える課題を解決していきたい」と意気込んだ。