特守でジャンピングスローをする佐藤輝（撮影・伊藤笙子）

　「練習試合、阪神２－０サムスン」（２０日、バイトするならエントリー宜野座スタジアム） 【写真】佐藤輝　攻守充実で無失策継続→試合後に〝おかわり特守〟 　阪神の佐藤輝明内野手（２４）が実戦５試合連続安打を記録した。 　簡単には打ち取られない。二回無死。先発右腕に２球で追い込まれた後、際どい球を見極めてカウント２－２まで持ち込んだ。５球目。高めに浮いたフォークに、体は少し前に出されたが大きく崩されない。バットの芯で捉え、鋭いゴロで一、二塁間を破った。 　レギュラーが確定している近本、中野、大山が欠場した試合で快音を響かせ、平日でもスタンドを埋めたファンから大歓声を浴びた。「良かったんじゃないですか」。ここまでの実戦は１１打数７安打、打率・６３６。昨季終了後に米国の「ドライブライン・ベースボール」で学んだ理想のスイングを自分のモノにしつつあるようだ。 　三塁守備でも成長を見せた。サムスン戦では２つのゴロを難なくさばき、ここまでの実戦で５試合連続無失策。「（試合では）練習していることを出せればいいかなと思っている」と浮かれる様子はない。練習試合後にはサブグラウンドで特守にも取り組んだ。 　馬場内野守備走塁コーチから約１時間で１５４本のノックを受け、エラーは４つ。鳥谷臨時コーチから学んだグラブを前に出す意識を体にたたき込んだ。馬場内野守備走塁コーチは「足が出るようになった」と評価。佐藤輝は「くたくたです。（下半身は）はちきれそう」と苦笑いしながらも充実感をにじませた。 　キャンプは２２日から最終クール。「充実しています。（攻守で）いい感じになってきていると思うし、あと１クール頑張りたい」。開幕へ向けてさらなる成長曲線を描いていく。