V弾は神戸を象徴! 怪我明けのエース大迫勇也が誇る。G大阪との「全体的に重い」決勝を制し、天皇杯を制覇できた要因は?
「はい、イメージで見えていました」
ヴィッセル神戸は11月23日、第104回天皇杯の決勝で、ガンバ大阪と国立競技場で対戦。71年ぶりに関西勢同士の最終決戦となったなか、宮代大聖が奪ったゴールにより1-0で接戦を制し、5年ぶり2度目の優勝を果たした。 【動画】繋いで繋いで最後は宮代!神戸のV弾 「本当にチーム全員で勝ち取ったタイトル」 エースの大迫勇也がそう誇ったように、まさにチーム一丸での偉業だ。決勝点のシーンがそれを物語っている。 長らくスコアレスが続いていた64分、GK前川黛也のロングキックに反応した佐々木大樹が身体を張って大迫に繋ぐ。すると、大迫も倒れ込みながら、ペナルティエリア左にパス。これに反応した武藤嘉紀のシュート性のクロスは相手にブロックされるも、こぼれ球を宮代が押し込み、ついに均衡を破った。 文字通り、繋いで繋いで奪ったゴールだ。「武藤選手は見えていたんですか?」という問いに「はい、イメージで見えていました」と答えた大迫は、「全員がゴールに迎えた良いプレー。良いゴールだった」と清々しい表情で手応えを示した。 大迫のコンディションは決して万全ではなかった。11月10日の東京ヴェルディ戦(1-1、J1第36節)は欠場。その後、代表ウィークに突入したため、久々のプレーとなったが、83分に山口蛍と代わるまでタフに戦い続けた。 「怪我していたので、なかなかコンディション的にも良くなかったです。ただ、今日しっかりと85分ぐらいプレーできて、ここからコンディションが上がると思います。本当に今日はチームが勝てたことが何より嬉しいです。勝てて良かったです。 ヴェルディ戦も出れず、しかもプラスで長い時間が空いたので、調整的には難しい部分がありましたけど、スタメンで出るにあたって、すごい責任感を持ってプレーできました」 前半はやや押し込まれる展開となったものの、後半にきっちり立て直し、チャンスで確実に仕留めた。 「全体的に重い感じの試合だったので、そこは反省点がありますし、僕らがやるべきことをもっと徹底してやらないといけない。ただ、相手もそんなに怖さがある、ゴール前に入っていく感じではなかったので、そこは我慢しつつ、僕らが1個1個、前の選手たちが隙を狙えれば点は取れると思っていたので、本当にその通りになって良かったです」 “半端ない”が代名詞の34歳は、タイムアップ直後のインタビューで「タイトルを獲り続けるチームにしたい。現状に満足せずに努力し続けたい」と力強く誓った。残り2節で首位のJ1をはじめ、まだまだタイトルを掴み取っていく。 構成●サッカーダイジェストWeb編集部
【動画】最後は宮代!神戸が天皇杯ファイナルで先制