【完全アウト】仕事ができない「頭の悪い人」がやっている、たった1つのこと
「自分の仕事に足りないことを全部言語化してくれる本」「会社員人生が180度、変わった!」 そんな感想が届いているのが、安藤広大氏の著書『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』シリーズ三部作だ。これまで4400社以上の導入実績があるマネジメント法「識学」をもとに、ビジネスの現場で「一生活躍し続けられる」メソッドや思考法を授ける本シリーズは、さまざまな業界から圧倒的な支持を集めている。今回は、全ビジネスパーソンに必須の「意思決定」のあり方を指南する、シリーズ最新刊『パーフェクトな意思決定 「決める瞬間」の思考法』の中から、特別に本書のエッセンスを解説する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健) ● 「仕事ができない人」とは? いわゆる「仕事ができない人」は、日々の業務において、どのようなことをやってしまっているのでしょうか。 ここでは、「解像度」というキーワードで見ていきましょう。 というのも、仕事ができない人は、日々の業務において、漠然とした課題について考えてしまっているからです。 営業として、自身のサービスの「解約率が上がっている」という問題を抱えているとしましょう。 仕事をしていて、つい次のようなことを考えてしまいがちです。 「はたして、自分の仕事はお客さまにとって有益なのかどうか?」 そんなあいまいなことを考えていないでしょうか。 ここで気をつけるのが、問題の「解像度」です。 「〇〇をやるか、やらないか」というアクションレベルにまで落とし込めているかどうかです。 そこまで問題の解像度を高めてから、意思決定に移らないといけません。 ● 「解像度」を高めよう 先ほどの「解約率が上がっている」という問題の場合、具体的に、 「解約率を下げるには何をすればいいのか?」 を考える必要があります。 ここで仮説を立てるのです。 たとえば、ここでは、 「新規顧客の開拓より、既存顧客のケアに時間をかける」 という意思決定をすることができます。 また、もし自分に与えられた目標が「新規開拓を優先する」ということになっているとしたら、 「既存顧客の解約率が上がり、全体の売上が下がっている」 というネガティブな情報を、上の意思決定者に共有する責任が生じます。 それを受けて、意思決定者には、そのネガティブな情報を「直視する」ということが求められます。 「既存顧客と新規顧客。現場のメンバーはどちらを優先すべきか?」 について、意思決定をおこなわなければならない。 そのとき、「機会損失」という言葉を思い出してください。 「今やっておかないと、未来に損すること」 そのことに取り組むということです。 未来から逆算して、今の決断をする。 そして、その決定について、現場は従う必要があるのです。 以上をもとにして、 「はたして、自分の仕事はお客さまにとって有益なのかどうか?」 というあいまいで大きな問題を、 「既存顧客に7割の時間を使う前提で営業をおこなう」 という、自分の責任に応じた具体的なアクションに変えることができます。 また、その問題に関しては、必要な判断材料を並べ、十分に考えてから、結論を出しましょう。 素早く決断を出すことによって、現場のメンバーは行動が取れるのです。 ● 感情に負けないように もし、会議にかけるときは、以下のことに注意しましょう。 まずは、「意思決定者が誰なのか?」ということです。 会議に参加する全員の納得を目指すのではなく、時間内に限られた情報の中で、1人の意思決定者が決めるということです。 そして、それを後から責めない。 もし、議論の末、判断する材料が足りなかったり、決めきれなかったりするのであれば、「情報が足りない」「期限を設定する」ということを徹底します。 また、反対意見が出ることは、「攻撃ではない」ということです。 リーダーや意思決定者は、 「それは反対意見であって、あなたを否定しているわけではない」 ということを周知する必要があります。 それが当たり前である環境を整えましょう。 最後に、「感情に負ける瞬間の判断は間違える可能性が高い」ということも覚えておきましょう。 感情が出たとき、できることは「クールダウンする」ということだけです。 原始的ですが、判断の質を高めるためには、冷静になってから理性的に考えるしかありません。 このようなことができて初めて、「仕事ができる人」になれるのです。 (本稿は、『パーフェクトな意思決定』の著者・安藤広大氏が特別に書き下ろしたものです) 安藤広大(あんどう・こうだい) 株式会社識学 代表取締役社長 1979年、大阪府生まれ。2002年、早稲田大学を卒業後、NTTドコモ、ジェイコムホールディングス、ジェイコム取締役営業副本部長を経験。プレイングマネジャーとして「成長しないチームの問題」に直面し悩んでいたときに「識学」に出合い、2013年に独立。多くの企業の業績アップに貢献した。2015年、株式会社識学を設立。わずか4年足らずで上場を果たし、これまで9年間で約4400社に識学メソッドが導入されている。著書にシリーズ累計150万部を突破した『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』(ダイヤモンド社)がある。『パーフェクトな意思決定』はシリーズ最新刊。
安藤広大