柿安本店 複合型店舗で収益向上へ 販路拡大や冷凍惣菜着手も
柿安本店は6月17日、都内で決算説明会を開催した。同社の24年4月期の連結業績は売上高370億5200万円(期初予想比4・3%減)、営業利益22億円(27・8%減)、経常利益22億3300万円(26.8%減)、当期純利益14億円(26.3%減)(決算期変更で23年4月期は22年3月~24年4月)となった。 減収要因は精肉大型店の計画外退店が相次いだこと、既存店の予算未達成、中元歳暮など百貨店ギフトの不振により食品事業が低調に終わったことなど。減益要因としては精肉事業の低調と計画外退店に加え、惣菜や和菓子事業での想定を上回る人件費上昇、惣菜事業の原材料価格の高騰などが響いた。 赤塚保正社長は、「今期は精肉と和菓子を中心に既存事業の収益改善に努める。前期は不可抗力と言っていいような計画外退店もあったが、すでに新規出店や既存店舗の改装を積極的に進めている。精肉と惣菜をセットにした複合型店舗で収益体制を確立し、百貨店での販売にとどまらず大型商業施設への出店など販路を拡大している」と現状を報告。 さらに来期以降に本格化する取り組みについて外販事業の拡大とECサイトの強化をあげ、「外販では百貨店で展開していた牛のしぐれ煮だけでなく冷凍惣菜などを高級スーパーで販売するほか、コンビニエンスストアも視野に入れている」と語った。