政倫審2日目 萩生田光一議員「知り得る立場にない」、柴山昌彦議員「裏金不記載は派閥の指示」
自民党派閥の裏金事件を巡る政治倫理審査会は12月18日、2日目を迎え、旧安倍派の萩生田光一衆院議員ら衆参両院で合わせて11人の議員が出席しました。 萩生田議員は「今回問題となった清和会の政治資金パーティーの運営や収入の取り扱い、会計処理について、私は関与する立場にも、知り得る立場にも、他の会員に伝える立場にもなかった」と述べ、キックバックへの関与を否定しました。また、ノルマ超過分のキックバックを中止、再開したとされる2022年の幹部協議にも「一切関わっておらず、報告を受けた事実もない」と説明しました。 一方、旧安倍派の柴山昌彦衆院議員は、派閥の事務局からキックバックを政治資金収支報告書に記載しないよう指示があったと明らかにしました。 柴山議員は「平成26年(2014年)ごろに清和研の事務局から秘書に対し『今後は寄付について収支報告書に計上しないので、貴事務所でも同様の対応を取ってほしい』、つまり、双方が計上しない形に従ってほしい旨の要請があった」と証言しました。 柴山議員側は「従来通りの寄付として双方計上して運用できないか」と掛け合ったものの、事務局から「法的に問題ない処理を行っている。特別に寄付扱いすることはできない」と断られたということです。 柴山議員は「派閥の事務局が自信満々に言うということは、幹部がいろいろな議員の状況を見ながら判断をしたのかということで、違法という確信はなかったので従ってしまった」と弁明しました。また、2022年ごろ、キックバックについて廃止の連絡を受けたものの、再開されていたことは「知らなかった」と説明しました。 さらに旧二階派の平沢勝栄衆院議員も出席し、一連の裏金事件について「自民党全員の責任」だと述べました。 平沢議員は「(私に)政治的・道義的責任が大いにあることは全く間違いない。ただし、私は自民党の他の人に責任がないとは毛頭思いません。私は責任はみんなにあると思う。自民党全員にあると思う。みんなが謙虚に反省しなければならない」と述べました。