「クレイジーな夏になった」。NBA制覇に苦難のパリ五輪…テイタムが激動のシーズンを回想「肩の荷が下りたみたいだ」<DUNKSHOOT>
キャリア7年目の昨季に初のリーグ制覇を達成したボストン・セルティックスのジェイソン・テイタム。オールスターには5年連続で選出され、3年連続でオールNBA1stチームに名を連ねるなど、26歳にしてリーグ最高級のフォワードとなった。 【動画】初優勝を飾ったテイタムの昨ファイナルをプレーバック! アメリカ代表としてもパリオリンピックで金メダルを勝ち獲り、2021年の東京五輪に続いて2度目の世界一を経験。ただ、今夏は同ポジションにレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)、ケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)という絶対的な存在がいたこともあり、6試合のうち4試合の出場で平均17.7分、5.3点、5.3リバウンド、1.5アシスト、1.0スティールと不本意な成績に終わった。 それでも、激動のシーズンを終えた今は安堵の気持ちが強いようだ。8月21日に地元ミズーリ州セントルイスのメディア『STL TODAY』に公開された記事の中で、テイタムは今夏をこう振り返っている。 「クレイジーな夏になった。代表チームで2つ目の金メダルを勝ち獲ることができて幸運だった。それに、NBAのチャンピオンシップもようやく手にすることができたんだ。それは僕が長い間ずっと目指してきたものだった。これまで何度か惜しいところまで来ていて、その壁をついに乗り越えることができた。だから特別なものになったよ。優勝したことで、肩の荷が下りたみたいだ」 パリ五輪では思うような成績を残せなかったとはいえ、テイタムがNBAトップクラスの選手の1人であることに変わりはない。 7月にはNBA史上最高額となる5年総額3億1500万ドル(約507億1500万円/1ドル=161円換算)のスーパーMAX契約を結んだ。 連覇を狙うセルティックスはテイタムに加えて、パリ五輪でもチームメイトだったデリック・ホワイト、シューターのサム・ハウザーとも延長契約を締結。さらに控えビッグマンのゼイビア・ティルマン、ルーク・コーネットとも再契約を結んだ。 これでドリュー・ホリデー、ホワイト、ジェイレン・ブラウン、テイタム、クリスタプス・ポルジンギスの先発陣に加え、ペイトン・プリチャード、アル・ホーフォード、ハウザー、ティルマン、コーネットと優勝メンバーがほぼ残り、態勢は整った。 ジェイレン・ブランソン、ジュリアス・ランドル、OG・アヌノビーに新加入のミケル・ブリッジズを擁するニューヨーク・ニックス、ジョエル・エンビードとタイリース・マキシーのオールスターデュオにポール・ジョージを加えたフィラデルフィア・76ersなど、イースタン・カンファレンスは昨季以上にハイレベルな上位争いが予想される。 だが、王者はコアメンバーが健在な上、何よりも昨季頂点に立ったことで得た経験もプラスされており、今季も優勝候補筆頭なのは間違いない。 米スポーツ専門局『ESPN』の今季勝敗予想でも、セルティックスは61勝21敗でイースト首位にランク。2連覇に向けて視界は良好と言っていいだろう。 文●秋山裕之(フリーライター)
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