日本のペダル踏み間違い事故防止技術、世界標準に
国土交通省は11月19日、日本が提案したペダル踏み間違い時加速抑制装置の技術基準が、国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)第194回本会議で国連基準として承認されたことを発表した。
国土交通省は11月19日、日本が提案したペダル踏み間違い時加速抑制装置の技術基準が、国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)第194回本会議で国連基準として承認されたことを発表した。 AT車の踏み間違い事故を抑制 同基準では、高齢ドライバーなどによる事故削減を目的に、アクセルとブレーキの踏み間違いや前方の障害物を検知し、衝突を防止する性能要件を規定している。日本は2022年に本基準の策定を提案し、日本の技術や評価方法をベースに国際議論を主導してきた。 承認された基準の主な内容は以下のとおり。 対象車両:自動変速機(AT)を備えた乗用車(乗車定員9人以下) 急発進抑制に関する要件: 障害物の手前1.0mおよび1.5mで停止状態からアクセルをフルストロークまで踏み込んだ場合、以下のいずれかを満たすこと ・障害物に衝突しないこと ・障害物との衝突時の速度が8km/h以下で、障害物がない状態と比べて30%以上速度が低下していること ドライバーへの警報要件: ・視覚警報を必須とすること 機能の解除条件に関する要件: ・解除中のドライバーへの表示 ・機能の復帰条件などを規定 自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)は、自動車の安全・環境基準を国際的に調和することや、政府による自動車の認証の国際的な相互承認を推進することを目的としたフォーラム。日本のほかに、米国、カナダ、欧州各国、オーストラリア、南アフリカ、中国、インド、韓国などが参加している。 文● @sumire_kon