トルドー首相は深く反省、財務相辞任で与党議員の不満受け止め=側近
David Ljunggren [オタワ 17日 ロイター] - カナダのトルドー首相は、政策問題で対立してフリーランド副首相兼財務相が辞任したことに不満を持つ与党・自由党議員らの意見に耳を傾け、深く反省する姿勢を示している。側近の1人が17日明らかにした。 フリーランド氏は16日、トランプ次期米大統領がカナダに不法移民対策を講じなければ25%の関税を課すと警告している事態への対応でトルドー氏と意見が合わずに辞任。トルドー政権は2015年の発足以来で最大級の危機を迎えている。 トルドー氏はその後、以前から自由党の支持率低迷を快く思っていない同党議員団と緊急会談。フリーランド氏の後任となったルブラン財務相はカナダ公共放送(CBC)に「トルドー氏は議員団に、彼らの懸念を確かに聞き取り、改めてじっくりと考えるつもりだと伝えた」と明かした。 ウィルキンソン天然資源相はロイターに「多くの与党議員は、トルドー氏がフリーランド氏の辞任や16日に聴取した意見について反省中だと公言した。私はトルドー氏が自らを省みる時間を尊重する」と語った。 与党議員らはトルドー氏を無理やり辞めさせることはできないが、それなりの数の議員から退陣を求める声が公然と上がってくれば、同氏が首相の座にとどまるのは難しくなるかもしれない。 ベテラン与党議員のジョン・マッケイ氏はまだトルドー氏支持の姿勢を維持している。しかしCBCを通じて、首相はできるだけ早く進退を決める必要があると勧告。既にトルドー氏の辞任を要求しているウェイン・ロング議員は記者団に、トルドー氏がこのような形で続投できると考えているならそれは「妄想」だと突き放した上で「われわれ(自由党という船)は浸水しているどころか、もう水没している」と強調した。