【ミャンマー】希土類の価格上昇、ミャンマー産供給停止で
ミャンマーで激化する内戦を背景に、レアアース(希土類)の国際価格が上昇する見通しとなっている。同国で産出されるレアアースの量は全世界の半分超を占める。イレブン(電子版)が4日、中国共産党機関紙の国際版、環球時報(グローバル・タイムズ)の報道を基に伝えた。 報道によると、中国国営レアアース大手の中国北方希土(集団)高科技は今月、レアアース価格を引き上げると発表した。独立系アナリストは環球時報に対し、ミャンマーの現状を踏まえるとレアアースの市場価格は上昇し続ける可能性が高いと話した。 中国は1~9月、総輸入量の74.9%に相当する3万1,000トンのレアアース酸化物をミャンマーから調達した。 香港のサウスチャイナ・モーニングポスト(SCMP)は4日、中国は米国や欧州連合(EU)との貿易戦争が激化した場合、レアアースの輸出を規制する可能性があると報じた。中国は世界のレアアース加工能力の90%を有し、世界生産量の60%を占めている。