ホンダ「ヴェゼル」はマイナーチェンジでどう変わった? 試乗で確認!
ホンダがコンパクトSUV「ヴェゼル」にマイナーチェンジを実施して発売した。アウトドアテイストの「HuNTパッケージ」が登場するなど内外装の変更点に目が行きがちだが、肝心の乗り味はどう変わったのか。ハイブリッド車「e:HEV」にじっくり試乗してきた。 【写真】これは珍しい! ヴェゼルのテールゲートを開くとトノカバーが一緒に上がってきた
■ヴェゼルのグレード展開は? ヴェゼルの現行型は2021年に発売となった2世代目。初代ヴェゼルは2013年に誕生し、コンパクトSUVの先駆者となったクルマだ。そのあまりの人気ぶりに、同じようなサイズ感のトヨタ自動車「C-HR」が誕生したほどである。 現行ヴェゼルには2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載したハイブリッド車(HV)と1.5Lガソリンエンジン搭載車の選択肢がある。今回のマイナーチェンジでもパワートレインの選択肢には変更がない。人気はe:HEVで、ヴェゼル購入者の9割以上がHVを選んでいるという。マイナーチェンジ後の受注動向でも比率はほぼ変わらないそうだ。ちなみに、ガソリンエンジンを搭載するホンダのコンパクトSUVに乗りたいという人には、2024年3月に発売となった「WR-V」という選択肢もある。
今回の試乗では売れ筋のe:HEVで前輪駆動(FF:フロントエンジン・フロントドライブ)とAWD(オール・ホイール・ドライブ:4輪駆動)を乗り比べた。 ヴェゼルのマイナーチェンジモデルには「G」「X」「Z」の3つのグレードがある。「X」では「HuNT(ハント)パッケージ」、「Z」では「PLaY(プレイ)パッケージ」が選べる。パッケージというのはクルマの見た目や雰囲気を変える一連の装備品をまとめたものだ。
■走ればわかるマイナーチェンジの効果 今回はFFのプレイパッケージとAWDのZグレードに試乗した。 マイナーチェンジの成果は走り出して間もなく体感した。車載バッテリーの電力に余裕があるためモーター走行からの出だしとなり、あたかも電気自動車(EV)に乗っているかのような乗り心地だった。車体に追加された防音材も室内の静けさに一役買っているはずだ。 もともと、2代目のヴェゼルは発売当時から上質な印象があり、初代に比べると格が上がった感じだった。その上質感が、マイナーチェンジでさらに高まったようだ。