サイゼ1号店「悪評だけだった」意外すぎる始まり 「わけのわからないものを出しているらしい」
サイゼリヤ1号店は、最悪の立地だった。客もほとんど来ず、閑古鳥が鳴く日々。そこで、創業者の正垣泰彦氏は、料理をすべて7割引きにした。すると、新規の客やリピーターが増え、結果経営は安定したのだ。最悪・最低の状態だと思っていたことは、実は最高なことであり、結果が良くないときは、必ず自分が間違っている。つねに逆に考えることで正しくなり、幸せへと導く一歩になると著者は語る――。 ※本稿は、正垣泰彦『サイゼリヤの法則 なぜ「自分中心」をやめると、ビジネスも人生もうまくいくのか?』の一部を再編集したものです。 【ランキング】「有名企業への就職に強い大学」トップ200校
■結果が良くないときは「必ず」自分に原因アリ 望み通りの結果が得られなかったとき、あなたは見て見ぬふりをしていませんか? 「運が悪かった」「あいつのせいだ」と自分の非を認めなかったり、「何かの間違いだ」と現実を直視しないようにしていませんか? 自分なりの方法に固執し続けようとしてはいませんか? 結果そのものを軽視したり、疑ったりする姿勢は、浅はかで、傲慢なものです。極めて非科学的な態度でもあります。
その結果がどのようなものであろうと、あなたが気に食わないものであっても、まずは謙虚な気持ちで受け入れなければなりません。そして、そこから軌道修正を行っていく。事態をより良い方向に好転させられるよう、あらためて観察、分析、判断、行動を積み重ねていくべきです。そこからしか、成功は生まれません。 良くない結果は「方法が不適切であった」と、私たちに教えてくれています。ありがたいことだと、感謝するべきではないでしょうか。
■「最悪・最低」こそ「最高」である 「結果が良くないときは、必ず自分が間違っている」 私がこの法則に気づいたのは、事業を始めて比較的早い時期のことでした。 1967年、サイゼリヤの1号店を出した頃。最初はお客様に来ていただけず、「わけのわからないものを出しているらしい」という悪評しか立たなかった時期がありました。 「駅から近くもない、商店街の長屋の2階」という最悪の立地。「昼間から閑古鳥が鳴いている」という最低の客足。そんな状況に頭を抱え、疲弊しきっていた私に、驚くべきアドバイスをしてくれた人物がいました。それは、私の母親です。