新国立劇場オペラ、新シーズンのオープニングはベッリーニ『夢遊病の女』
新国立劇場の2024 / 2025シーズンオペラ開幕公演として、ベッリーニの『夢遊病の女』が10月3日(木)から10月14日(月・祝)まで東京・新国立劇場オペラパレスで上演されます。ベルカント・オペラの傑作といわれる『夢遊病の女』が新国立劇場で上演されるのは、今回が初。『トスカ』でも伝説的名演を残したマウリツィオ・ベニーニがふたたび指揮台に立ち、新星ソプラノのクラウディア・ムスキオ、オペラ界の大スター、アントニーノ・シラグーザらが出演。イタリア・オペラの真髄を伝えます。 1831年に作曲された『夢遊病の女』は、スイス・アルプスの山村で暮らすあるカップルの結婚と「白い幽霊」をめぐる物語。叙情的な音楽に満ち、「なつかしい眺め」「なぜ憎めないのか」、そしてクライマックスの「ああ信じられないわ」と美しいアリアが続きます。全編を通じて村人たちの合唱が入り、アリアと合唱が交互に続いて場面を展開していくのも印象的です。 今回上演されるプロダクションは、テアトロ・レアル、バルセロナ・リセウ大劇場、パレルモ・マッシモ劇場との共同制作で、2022年12月にマドリードで初演され、大きな話題に。演出のバルバラ・リュックは、彼女ならではの感性で閉ざされた山村の女性の心情を浮き彫りにします。