インドネシアでMacBook品不足も、国内生産増やす試みが裏目-関係者
(ブルームバーグ): インドネシアの国内生産を増やす取り組みが裏目に出始めている。アップルのノートパソコン「MacBook Pro」を含む製品の供給が、早ければ4月末にも不足し始める可能性があると企業側が警告している。
事情に詳しい関係者によると、数千もの製品の輸入を抑制する試みとみられる3月10日に施行されたルールにより、欧州から出荷されるミシュラン製のタイヤや化学製品も今後数カ月のうちに、品切れになる恐れがある。
このルールは本来、グローバル企業に対しインドネシア国内に生産工場を設置するよう促すことを意図していた。だが、その代わりに、各社は事業拡大計画を縮小もしくは中止する検討を余儀なくされているという。センシティブな情報だとして関係者が匿名を条件に語った。
ジョコ大統領はビジネスを重視していると外国人投資家にアピールしているが、国産品と競合する輸入品に対しては不快感をあらわにしている。
関係者によれば、アップルやミシュランなど外国企業経営陣の間に波紋が広がっており、米国や韓国の商工会議所はインドネシア政府に書簡を送付しこの問題を検証するよう促し、緊張が高まっている。
インドネシアの貿易や産業を担当する複数の省庁の担当者にコメントを求めたが、すぐに返答はなかった。アップルにもコメント要請したが、回答は得られていない。
ミシュランはブルームバーグに電子メールで返答し、同様の問題に直面している団体や他社と協力しており、政府が問題を解決するためほどなく行動を起こすと楽観視しているとコメント。
「ミシュランは、インドネシアを自社のグローバルなバリューチェーンに完全に統合することを目指している。貿易の開放がその重要な鍵を握っている」と指摘した。
原題:Apple MacBooks Running Low in Indonesia After Fresh Import Curbs (抜粋)
--取材協力:Eddie Spence、Eko Listiyorini.
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Faris Mokhtar