強力打線・帝京が今夏大ブレイクの好投手を攻略! 3回で58球を投げさせ、打者2巡目に入って猛攻!8回コールド勝ち!【24年夏の西東京大会】
<第106回全国高校野球選手権東東京大会:帝京13-3東京(8回コールド)>◇27日◇準決勝◇明治神宮野球場 【トーナメント表】東東京大会 準決勝までの結果一覧 今大会注目の好投手である東京の永見 光太郎(3年)を、帝京の強力打線がいかに攻略するかが、注目された一戦。 永見は、序盤3回は帝京打線を無失点に抑える。しかし2回裏に27球を投げたのをはじめ、序盤3回で58球を投げていた。東京の松下浩志監督は、「やっぱり帝京さんが一枚も二枚も上でした。ピッチャーの球数も増えていました」と語る。 帝京はもちろん、永見を研究してきた。カットボールは、真っ直ぐに見える、と言う話も聞いていた。「カットボールについては練習のしようがない。実際に打席でイメージをつくるしかありません」と帝京の金田優哉監督は語る。 4回表、2巡目に入った帝京は、下位打線で一死満塁のチャンスを作り、9番・安部 育規外野手(3年)の左犠飛で1点を先制すると、3巡目に入った1番・表西 優志外野手(3年)の左前安打などで2点を追加した。帝京は5回表には5番・富浜 琉心一塁手(3年)の3ランで3点を追加し、勝利をほぼ手中に収めた。 それでも東京は5回裏に2点を返したのに続き、6回裏には永見の二塁打などで1点を返した。 永見は最後まで投げ続けたが、帝京の攻撃は収まらず、7回表の1点に続き、8回表にも4点を挙げて13-3と帝京が8回コールド勝ちを収めた。 東京の永見は8回を投げて被安打18、自責点11。疲れもあって苦しい投球だった。「このレベルまで来ることができると思っていませんでした」と永見は言う。昨年までは全くの無名であったが、春季都大会で2試合連続完封に続き、3回戦の二松学舎大附戦では、失点1の完投勝利を挙げ、一躍その名が広まった。具体的な進路はまだ決めていないようだが、「野球は続けます」と明言した。体をしっかり作って、活躍できる日を楽しみにしたい。 一方帝京が東東京大会の決勝に進出するのは10年ぶり。優勝となると13年ぶりになる。金田監督は、「いつも通りやるだけです」と語る。周囲の期待は当然高まるが、期待を力に変えることができるかが、重要になる。