日本のEVの未来の鍵は、ホンダが握っていた!?
未来のEV車のために、ホンダとソニーがタッグを組んだ
またホンダはソニーと共同出資し、これまでにないモビリティやサービスをつくりだすために2022年にソニー・ホンダモビリティを設立。現在新型EV「アフィーラ」のプロトタイプを発表している。新たなモビリティ体験の創造のために、世界中のクリエイターやデベロッパーが車内で使えるコンテンツやサービスを自由に開発できるオープンな環境を計画中だ。
多くのディスプレイやイルミネーションを駆使した独創的な車内演出や、パノラミックディスプレイを活かした新発想のアプリケーションなど、斬新なアイデアをとり入れていく。そして、従来のクルマにはなかった新たな体験を生み出すことを目指している。2025年には生産を開始、2026年に北米から導入を予定している。
FCEVに関しては、ホンダは2017年にGMと燃料電池システムを生産する合弁会社Fuel Cell System Manufacturing, LLC(以下、FCSM)設立しており、今年1月より燃料電池システムの生産が始まっている。年内にも新型FCEVを発表する予定だ。これは過去にホンダが販売していたFCEV 「CLARITY FUEL CELL」に搭載していた燃料電池システムに対して、コストを3分の1に抑えることが可能だという。
そして、2026年からHonda 0シリーズへとつながっていく流れだ。新たなEVシリーズの開発にあたり、「Hondaのクルマづくりの出発点に立ち返り、ゼロから全く新しいEVを創造していく」という決意が込められている。2026年には北米市場を皮切りに、日本、アジア、欧州、アフリカ・中東、南米と、グローバル各地域へ第1弾モデルを投入開始する。 今年3月15日には、ホンダは日産自動車と自動車の電動化、知能化に向けて戦略的パートナーシップの検討を開始する覚書を締結したというサプライズ発表があった。具体的には自動車車載ソフトウェアプラットフォーム、バッテリーEVに関するコアコンポーネント、商品の相互補完など幅広いスコープで検討を進めていくという。 とかく電動化に遅れているといわれがちな日本メーカーだが、実は着々と準備が進められている。これからの数年で本当の意味での“ゲームチェンジ” が起きるかもしれない。
文/藤野太一 編集/Web LEON編集部