IBM株急落、コンサルティング部門低迷-ハシコープ買収影薄く
(ブルームバーグ): 米IBMの株価は24日の通常取引後の時間外取引で一時約9%下落した。同日発表した決算ではコンサルティング部門の低調な売上高が投資家の失望感を招いた。米ソフトウエア企業ハシコープの買収も発表したが、決算の影に隠れた。
発表資料によると、1-3月(第1四半期)売上高は1%増の145億ドル(約2兆2500億円)。通期フリーキャッシュフローについては、120億ドルとする従来見通しを据え置いた。
これとは別にIBMは、企業のクラウド業務管理向けソフトウエアを手掛けるハシコープを企業価値64億ドルで買収することで合意したと発表した。IBMにとっては、2019年にソフトウエア企業レッドハットを318億ドルで買収して以来最大の買収案件となる。
今回の買収は、従来のハードウエア企業から高成長のソフトウエア・サービス中心の企業に移行することを目指すアービンド・クリシュナ最高経営責任者(CEO)の新たな動きだ。IBMは昨年にソフトウエア企業アプティオを46億ドルで買収するなど、こうした分野で買収を進める一方、マネジドインフラやウェザー、ヘルス事業を売却している。
投資家は、IBMで2番目に大きな事業であるコンサルティング部門が業績不振となる可能性に注目してきた。同部門の1-3月期売上高は52億ドルで、前年同期とほぼ同水準だった。
レッドハット部門の売上高伸び率は9%。以前は各四半期に2割強の増収率を記録していた事業としては、振るわなかった。
IBM全体の1-3月期の一部項目を除いた1株利益は1.68ドル。売上高は前年同期比1.5%増の144億6000万ドル。
原題:IBM Falls on Weak Consulting Sales, Overshadowing HashiCorp Deal、IBM Falls on Consulting Weakness, HashiCorp Deal: Street Wrap(抜粋)
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Brody Ford