【プレミア12】オリックス・紅林弘太郎 大舞台で狙う〝紅の恩返し〟「最後にいい姿を見せたい」
9日開幕の国際大会「第3回プレミア12」に向け、宮崎合宿中の侍ジャパンにトップチームのメンバーとして初参加の紅林弘太郎内野手(22)が恩返しを誓っている。その人とは、侍ジャパン・梵英心内野守備走塁コーチ(44)だ。 【写真】来季から阪神の二軍コーチとなる、紅林の「恩人」梵英心氏 在籍するオリックスでは2021年から4シーズンにわたり「上司と部下」の関係だった。攻守にわたり指導を仰ぎ、特に梵コーチがオリックスで内野守備担当になって以降、毎日のようにノックを受け「常々『派手なプレーはいらないから。堅実に行け』と。ずっと言われてきました」(紅林)とプロの遊撃手として〝イロハ〟をたたき込まれてきた。 梵コーチは、来季から阪神の二軍打撃コーチに転身。この大会限りで師弟の関係は、ひとまず区切りとなる。そんなこともあり「本当にこの3~4年は、ずっとプレーを見てもらった。最後にいい姿、成長した姿を見せたい」(紅林)と意気込んでいる。 日の丸を背負う国際大会へ、紅林は「根拠のない自信だけは持っているので、そういうのも大切にしながら(笑い)」手応えを感じつつ準備を進めているという。 2人が思い描くのは、23年に激闘を展開した阪神との日本シリーズだ。梵コーチが「今回に関しては期間が決まっている。すごい期待しているのは正直ある」と言えば、紅林も「何か、得意というか、いいイメージがある」と口をそろえており、短期決戦にはめっぽう強い。 そんな強い自信を証明するように、昨年の同シリーズでは全7試合出場で打率4割、長打率6割、出塁率5割3分8厘、1本塁打3打点の大暴れを見せ、敢闘選手賞にも輝いた。 5日に宮崎・SOKKENスタジアムで行われた広島との練習試合(7回・特別ルール)では「5番・遊撃」で先発し、チーム唯一の3安打猛打賞、1打点と早速気を吐いた。オリックスを離れる恩師への〝はなむけ〟にもなる躍動へ、準備は万端だ。
赤坂高志