渋谷に新美術館「UESHIMA MUSEUM」が誕生 現代アートの上質コレクション650点が揃う
若手作家の発表の場をつくる構想も
オープニング展にラインアップされているのは、ジャンルも世代も多様だが、あくまでも「売れている」作家。話題性を考えれば当然だが、実際には、植島は美術大学の卒業展などにも足を運び、まだ知られていない若手作家の作品も購入を続けているそうだ。そういった若手作家に発表の場をつくることも視野に入れており、そこにも教育的な目線や複数の角度から社会と関わっていく姿勢が感じられる。 「美術館を名乗るのですから、永続性を持って運営することが非常に重要です。そのためには事業をさらに発展させ、コレクションを拡大し、プログラムも充実させていきたいです」 渋谷のど真ん中に生まれたUESHIMA MUSEUM。まずは足を運び、圧倒される現代アートコレクションを楽しんでほしい。その計り知れぬポテンシャルにゾクゾクするはずだ。
『UESHIMA MUSEUM オープニング展』
開催期間:開催中~2024年12月31日(火)終了予定 開催場所:UESHIMA MUSEUM 東京都渋谷区渋谷1-21-18 渋谷教育学園 植島タワー 開館時間:11時~17時 ※最終入場16時 休館日:月・祝 入館料:一般 ¥1,500 ※事前予約制 ※3F、4Fは土・日のみ公開 https://ueshima-museum.com/launch 出品作家:ゲルハルト・リヒター、ジャデ・ファドジュティミ、カタリーナ・グロッセ、オスカー・ムリーリョ、ミシェック・マザンヴ、ローレン・クイン、イケムラ・レイコ、ベルナール・フリズ、アニー・モリス、名和晃平、ニコラス・パーティー、ミカ・タジマ、岡崎乾二郎、ライアン・ガンダー、オラファー・エリアソン、池田亮司、トーマス・ルフ、アンドレアス・グルスキー、teamLab、塩田千春、シアスター・ゲーツ、杉本博司、村上隆、ヴァージル・アブロー、ルイーズ・ブルジョワ、トレイシー・エミン、ダン・フレイヴィン、今津景、今井麗、近藤亜樹、津上みゆき、工藤麻紀子、さわひらき、宮永愛子、三嶋りつ惠、宮島達男、松本陽子
写真・文:中島良平
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- 【写真】2階展示より、左から村上隆『untitled』(2016年)、村上隆×ヴァージル・アブロー『Bernini DOB: Carmine Pink and Black』(2018年)。2階は複数の展示室に分かれ、10名以上の作家の作品を楽しめる。
- 【写真】2階展示より、オラファー・エリアソン『Eye See You』(2006年)。「2006年にロンドンのテートモダンで発表されたこの作品の前では、光によって肌の色の違いが消えてしまいます」と、作品横で説明する館長の植島幹九郎。
- 【写真】3階展示より、左から今津景『Drowsiness』(2022年)、『Mermaid of Banda Sea』(2024年)。
- 【写真】階段の壁には踊り場ごとに杉本博司の作品を展示。杉本博司『Einstein Tower』(2000年)。