大谷にふられたパドレスが平野獲得へ方向転換?!
パドレスがオリックスから海外FA権を使ってのメジャー移籍を決断した平野佳寿投手(33)に興味を示していることが明らかになった。サンディエゴ・ユニオントリビューン紙のパドレス番記者であるデニス・リン記者が「パドレスは大谷を獲得できなかったが平野を気にすべき。彼は今季日本で防御率、2.67を残したリリーバー。パドレスは彼に興味を持っているチームのひとつになるだろう」とツイートしたもの。 現在メジャーでは、FA市場が大きく動くウインターミーティングが行われていて、平野の代理人であるジョン・ボッグズ氏も、複数のチームが関心を示していることを明らかにしており、ここまでタイガース、カージナルスが興味を示していると報道されてきたが、西海岸のチームも平野の調査を開始した。 パドレスは、当初、大谷翔平(23)の獲得に乗り出し、7球団の最終面談チームのひとつに残っていた。 パドレスには、ドジャース時代に大谷の入団交渉を担当していたローガン・ホワイト氏、エーシー興梠氏らの“日本通”がフロントスタッフにいて、元日ハムの中垣征一郎トレーナーも所属。さらに監督は、日ハムでプレー経験のあるアンディ・グリーン監督と、日本人投手を迎え入れる体制が整っているため、当初は、大谷の大本命球団とされていた。だが、結果的に大谷のエンゼルス入団が決まり、“ふられた”ため、中継ぎ強化として平野に方向転換した模様だ。 今季開幕からパドレスのクローザーを務めたのは、ブランドン・マウラーだったが、西地区の最下位に低迷していたため、シーズン途中にロイヤルズへトレードで移籍。その後、左腕のブラッド・ハンドがクローザーに昇格して、72試合に登板、防御率2.16、3勝4敗21セーブの成績を残した。 また中継ぎでは、カービー・イエーツが 62試合に登板して 4勝5敗1セーブ、防御率3.97、クレイグ・スタメンが 60試合に登板 して2勝3敗、防御率3.14。また左腕では、ホセ・トーレスが、62試合に登板して、 7勝4敗1セーブ、防御率4.21と、ぱっとした数字を残せておらず、中継ぎ、抑えの強化が今オフのチームの大きなテーマだった。 パドレスの公式サイトの「パドレス、ウインターミーティングでの意欲的な動きを期待」という記事の中で、AJプレラーGMも「先発、救援投手の獲得に向けて、トレード市場で話し合い、FA市場でも意欲的に動いてきた。今週、どのようになるかわかるだろう。投手補強は、我々が力を入れているところだ」とコメントしており、投手強化を目論むチームにとって平野は魅力的に映っている。 パドレスは今春のWBCでもチームスタッフの斎藤隆氏らがネット裏に陣取って平野のピッチングを念入りにチェックしていた。複数のメジャースカウトは、150キロちかいストレートに加え平野が武器としているフォーク(スプリット)が、短いイニングでは効果を発揮するのではないか、と高く評価している。