わずか1g…試作ルアーが完成する瞬間!【ソルティガ ジャイブチョッパー】
「カズさん」の愛称でオフショア猛者やスロージギング愛好家からも親しまれる清水一成さん! その清水さんがゼロスタートで作り上げたメタルジグがリリースを控える。その最終テストは試作品にOK出すだけ…ではなかった! モノ作りの苦悩と喜びが交錯する船上ガチンコレポートをどうぞ。 【画像】試作品テスト釣行の写真ギャラリー
清水一成さんプロフィール
清水一成(しみず・かずなり)/親の代からの釣り具屋稼業で反抗期?としてルアーを追求。伊勢湾で培ったスキルを日本のみならず世界で磨きをかけるエキスパートだ。愛知県蒲郡市「ポイント釣具」を営みながら伊勢湾ジギング船「39」を駆る。DAIWAフィールドテスター。
鹿児島県県南沖…期限直前のテスト釣行!
清水一成さんにとって初となる、ソルティガブランドでのメタルジグ製作。ソルティガでは、リールやロッドの成型にも関わってきた清水さん。あくまで釣り人目線で、今までもグリップひとつ、リールシートひとつに関して手削りで製品版を完成までこぎ着けてきた経緯がある。今回のジグたちは(2モデル同時開発!)、コンセプトから関わってきた生粋の清水プロジェクト。そのひとつが、今回最終テストを迎えた『ジャイブチョッパー』だ。 清水「ソルティガでも、FKジグやTGベイト、SLジグSD…と最前線で釣るための役者は揃っています。でも、深いところや2枚潮といった状況を攻めきりたいとき『もっとこうだったら…』という理想が出てきた。今のソルティガ1軍ジグはそのままに、2番手かもしれないが絶対にボックスに入れないといけないジグ…そんなアイテムを目指しました」 そのひとつが、ジャイブチョッパーだ。 清水「潮が悪かったり気持ちよく深場を引けないとき、『抜け感』良く、ラインスラックが出ずにジグをしっかり操れる…そんなジグを目指しました」 鹿児島県・開聞岳を目前に、そのジャイブチョッパー・最終テストが始まった。
最終テスト前半戦…直感で削った「1g」が合格を引き寄せた!
まずジャイブチョッパーの全ウエイト・ラインナップに対して用意された試作品をチェック。最終チェックは、ざっくりと前半戦と後半戦に分かれているようだ。前半戦はというと…。 清水「まずは、150g、180g、200g、250gの最終プロトを軽い順でチェックしていきますね。これらは今までのテストで理想型が見えている。チェックしてみて、そのままでOKなのか、気になる点があったら容赦なく手を入れていかないといけない」 サカナを掛けつつ、ひとしきりテスト釣行を進めると清水さんはいきなりジグに紙ヤスリで削り始めた。 気になるポイントを目視し、脳内に描いた理想型へ近づけるため紙ヤスリを当てる。 清水「高速リトリーブで少しだけ回転してしまう…。紙ヤスリでエッジが立っている箇所を落としてみます」 ジグを落としてシャクってみる…すると、破顔一笑! 回転が抑えられただけでなく、シャクったときの「抜け感」も向上したようだ。ほかのプロト品にも同じ感覚で削ってみて、調子をみると同様の使用感が出た。合格だ! 清水「アタマの中で描いた図面に対して、同じように何度も削ることができて、結果として同じように動いてくれることが重要。…削ったのは、わずか1g程度」 残る180g、200g、250gといったモデルも、同様のチューニングで太鼓判を出せた清水さん。テスト前半戦は大成功で折り返した!