もはや場違い!? J2で半端なく強かった歴代6チーム。周りはたまったものじゃない。異常だったのは?
サンフレッチェ広島(2008年) 2008シーズン成績:31勝7分4敗(勝ち点100) 監督:ミハイロ・ペトロヴィッチ 2007シーズンのJ1で18位となり、入れ替え戦の末に降格したサンフレッチェ広島は、2008シーズンのJ2で桁違いの強さを見せた。 降格に伴う主力の流出をウェズレイと駒野友一にとどめた広島は、前年の6月からチームを指揮するミハイロ・ペトロヴィッチ監督のサッカーにすっかり馴染んでおり、開幕から好調を続けた。 28得点を挙げてリーグ得点王に輝いた佐藤寿人のほかにも、当時の広島は多くのタレントを擁した。最終ラインには槙野智章がいて、ストヤノフは正確なフィードで攻撃にも貢献した。森崎和幸と青山敏弘が中盤を引き締め、2列目は森崎浩司、高萩洋次郎、柏木陽介、ユキッチと多くの選択肢があった。 結局、終始首位を維持した広島は9月にJ1昇格を決めて、最終的に2位のモンテディオ山形に勝ち点22差をつける勝ち点100で優勝した。総得点99もずば抜けた数字で、総失点35もリーグ最少となっており、非の打ち所のない優勝だった。 このチームをベースに昇格した広島は、翌2009シーズンにJ1で4位に入った。そのことからも、2008シーズンの広島がJ2のレベルをはるかに超えていたことは間違いないはずだ。
京都サンガF.C.(2005年) 2005シーズン成績:30勝7分7敗(勝ち点97) 監督:柱谷幸一 京都パープルサンガ(現・京都サンガF.C.)は、2004シーズンのJ2で5位だった。シーズン途中に招へいした柱谷幸一監督体制2シーズン目で、見事な強さを示している。 前年との大きな違いは、前線だった。2004年途中に松井大輔を放出したチームには、アトレチコ・ミネイロから獲得したパウリーニョと、コリチーバから期限付き移籍で加入したアレモンのブラジル人アタッカー2人がゴールを量産してチームの攻撃をけん引している。 京都は開幕6連勝のあとも順調で、第11節まで負けなし。サガン鳥栖に敗れて初黒星を喫したが、その直後に7連勝を飾り、第19節終了時点で2位で並ぶ4チーム(福岡、甲府、山形、札幌)との勝ち点差が20となっていた。シーズン折り返し前に独走態勢となった京都は、後半戦にわずかなペースダウンがあったものの、最終的に2位の福岡に勝ち点19差をつけて優勝している。 総失点は40でリーグ最少だったが、それ以上に攻撃力が光ったシーズンだった。前述のパウリーニョが22得点を挙げて得点王になり、アレモンも6位タイの15得点を記録した。そのほかにも、田原豊が9得点、松田正俊が8得点を挙げ、DFのリカルドも7得点と、多くの選手がゴールに絡み、42試合で87得点を記録している。 翌2006シーズンのJ1では苦しみ、全く歯が立たずに最下位で再び2部に降格した京都だが、2005シーズンの強さは本物だった。