もはや場違い!? J2で半端なく強かった歴代6チーム。周りはたまったものじゃない。異常だったのは?
ガンバ大阪(2013年) 2013シーズン成績:25勝12分5敗(勝ち点87) 監督:長谷川健太 ガンバ大阪は、2002シーズンから指揮を執った西野朗監督が2011シーズンで去り、セホーン&呂比須ワグナー体制でリスタートした2012シーズンが大失敗して、最後まで立て直せずにJ2に降格した。そこからの立て直しを託されたのが、長谷川健太監督だった。 2部降格に伴って主力の流出が心配されたガンバ大阪だが、遠藤保仁や今野泰幸、レアンドロ、家長昭博らが残留し、J2ではもったいないレベルの戦力をそろえた。シーズン序盤は長谷川体制が始まったばかりということもあり、のちに優勝を争うことになるヴィッセル神戸に後れを取ったものの、次第に完成度を高め、第14節から6連勝を飾って勢いに乗った。 6月にはドイツのホッフェンハイムから宇佐美貴史が復帰すると、さらに攻撃の破壊力が増し、第22節のFC岐阜戦で8得点を挙げるなど、シーズントータルで98得点を記録している。シーズン途中加入の宇佐美が19得点を決めて得点ランキングの2位に入ったことも衝撃的だった。 取られたら取り返す大味なスタイルで順調に勝ち点を重ねたガンバ大阪は、第39節で3試合を残してJ1復帰を決めている。最終的にヴィッセル神戸との勝ち点差は4で、独走優勝だったわけではないが、3位の京都サンガF.C.とは勝ち点17差がついており、危なげない昇格だった。 翌2014シーズンのガンバ大阪は、J1、天皇杯、ヤマザキナビスコカップ(現YBCルヴァンカップ)を制して国内3冠を達成。J2で戦っていたことが嘘のような大飛躍を遂げている。
柏レイソル(2010年) 2010シーズン成績:23勝11分2敗(勝ち点80) 監督:ネルシーニョ 2010シーズンのJ2リーグでは、柏レイソルが抜群の安定感を見せて優勝した。 J1から降格してきた柏レイソルは、前年7月にネルシーニョ監督が就任し、2010シーズンはすでに戦術が浸透していた状態で始まっており、開幕から19試合無敗という見事なスタートを切っている。第3節からは17試合連続で得点を記録。レアンドロ・ドミンゲスがリーグ6位タイの13得点を挙げたほか、工藤壮人と林陵平が10得点ずつ決めており、様々なところからゴールを決めていた。 総得点がリーグトップタイの71だった攻撃も良かったが、それ以上に見事だったのは守備で、シーズン総失点は24で、ダントツの数字だった。MFの大谷秀和が中心となり、最終ラインの中央には、パク・ドンヒョクと近藤直也が君臨。右に小林祐三、左に橋本和が入って隙がなく、下部組織出身の酒井宏樹が出番を増やしたのもこのシーズンだった。 柏レイソルは、最後まで安定した戦いぶりで、シーズントータルでの敗戦がわずか2つ。第5節で首位に立ってから一度もトップの座を譲らず、4試合を残して昇格を決めた。 圧倒的な強さを見せた柏レイソルは、翌2011シーズンにJ1で優勝した。そんなチームと1年前まで戦っていたと考えると、J2の対戦相手はたまったものではなかっただろう。