パリ五輪を終えて帰国し、メダルを手に笑顔を見せるフェンシング男子エペ団体日本代表の（左から）加納虹輝、見延和靖、古俣聖（撮影・伊藤笙子）

　メダルが金２、銀１、銅２と躍進したパリ五輪のフェンシング日本代表が７日、羽田空港に到着し、帰国した。 【写真】メダル手に凱旋　江村美咲らサーブル団体メンバーも帰国 　男子エペ団体は加納虹輝（２６）＝ＪＡＬ＝、見延和靖（３７）＝ネクサス＝、古俣聖（２６）＝本間組＝が記者会見を行った。 　個人でも金を獲得した加納は、多くの出迎えに「本当にメダルを獲得できたなとしみじみ感じています。パリオリンピックはメダルを２つ持って帰ってくることができたので、本当に夢のような時間でした」と振り返り、「今まで通り次のオリンピックに向けて取り組んでいこうとは思っています」と、２０２８年ロス大会に目を向けた。 　また、「まだマイナー競技というふうに言われていると思うので、なんとかこれを機にメジャーにしていきたい。自分自身が試合するだけじゃなくて、普及にも力を入れていきたい」と意欲的に語った。 　３大会連続出場した見延は「連覇こそ逃したものの、チーム一丸となり最後まで諦めずに戦う姿勢を見せたこの銀メダルは、ホントに価値のある銀メダルだと思っていますし、何よりも２大会連続でメダルを獲得したことにこそすごく意味があるのではないかと今しみじみと感じております」と感慨を述べた。 　今後について「自分自身をフェンシングの職人だと考えておりまして、フェンシング道をどう極めるかというところが大きなテーマ。この歩みをここで止めるというふうにはみじんも思っていなくて、次の一歩を踏み出そうと思っていますし、ロスがその道沿いにあればいいなと思っています」と、４大会連続出場に意欲を見せた。 　また、会いたい人として、家族以外に「東京オリンピックで次どの道に進むかという時にすごく悩んだ時期にすごく力強い助言をいただいた」という茶道裏千家の大宗匠・千玄室氏（１０１）を挙げ「この結果を報告して、今後の話もさせていただければ」と話した。 　千氏を「日本人を極められた方なのかな」ととらえており、「僕もヨーロッパの種目を日本人の心を持って戦うことに強みがあると思っていて、そのためにヒントになることを言葉からくみ取れるようにいつも話をさせていただいていて、お茶もやらなきゃなと思っています」と語った。 　古俣聖（２６）＝本間組＝は会いたい人として所属企業の人々とともに父・治久さんを挙げた。治久さんは世界選手権にも出場した元エペ選手で「話をしたいと思っていて、今日明日と予定を組んでいます」と明かしていた。