わし座の物語

わし座の星座絵（写真提供：葛飾区郷土と天文の博物館）

　わし座には、さまざまなお話が伝わっています。大神ゼウスの使い鳥とされていて、下界の色々な情報を伝える役目をしていたり、戦に使用する矢をとぎれることなく運んでくれたりと、ゼウスがとても可愛がっていた鷲だったそうです。 　また、ゼウス自身が変身した姿という話もあります。鷲になったゼウスがトロイアの国の美少年ガニュメデスを連れ去り、神々が開く宴会の席でお酒を汲む役目をさせたといいます。古星図にある、わし座の星座絵は鷲が少年を連れている姿が描かれたものもあり、その少年がガニュメデスとされることもありますが、一説にはローマ皇帝ハドリアヌスに愛された美少年アンティノウスの姿ともされています。あちこちのプラネタリウムに足を運んでみると、館によって使っている星座絵はさまざまです。あなた好みの星座絵を見つけてみてください。 　さて次回は、夏の大三角で残る最後の星をご紹介していきます。 （葛飾区郷土と天文の博物館・湯澤真実）