藤井道人監督×道枝駿佑 映画界に生まれた新たな絆「声をかけてくれたらどんなことでも手伝います」
旅は、肩書きを失える
――道枝さんは、幸次のバックパッカーとしての生き方について、どう思いますか? 道枝 幸次自身も言っていたように、旅をしながら生きるって「自分探し」だと思うんです。一回きりの人生なんだから楽しみたいっていう、18歳ながら達観した考えを持っている幸次を演じながら、狙わずとも出会った人の背中を押しているところも含めて、やっぱり素敵な青年だな、と思いました。 ――いわば幸次は「名言製造機」と言えるくらい、短い時間で印象に残る言葉をたくさん口にしていますよね。 道枝 本当にそう思います。きっと幸次は、自分として生きる人生はこの一回きりだとわかっていて、時間を無駄にしたくないと思っている。自分を客観的にも主観的にも捉えられているし、僕自身も、彼の「やりたいことは全部やりたい」っていう気持ちには共感します。 できる限り、応援してくださる皆さんの期待に応えたいと思っていますし、一度きりの人生なら悔いが残らないように、全部出し切りたいという思いがあります。 ――鈍行列車での一人旅、道枝さんも興味ありますか? 道枝 あります! なにわ男子のメンバーである藤原(丈一郎)も、一人でオーストラリアに行ったみたいで。僕も憧れます。やっぱり旅って、人と人が出会う大きなきっかけにもなりますし、自分を見つめ直す機会にもなりますから。 藤井 僕はけっこう、悩んだら一人旅に出るタイプ。今回の映画も、勇気を出して台湾に留学して出会った人たちがチャンスを繋いでくれました。出たとこ勝負の人生が、さまざまな出会いを生んでくれたんだと思います。 みっちー、旅はいいよ、肩書きを失えるから。みっちーはもう、日本じゃ普通に出歩けないと思うけど、南米とか行っちゃえばわからないから。 道枝 そっか、何も気にせず歩けるんですね。 藤井 普通にスーパーとかファーストフード店とかに行って、普段はできないようなシンプルな「日常」が送れる。ただ場所が変わるだけで、文化の違いも知れるしね。海外に一人でいたら、なんでも自分で解決しなきゃいけないから、精神的にも強くなれる気がする。 みっちー、ドローンが趣味だって言ってたよね。僕はぜひ、みっちーに世界一周してもらって、各地でドローンを飛ばしまくってほしいな。 道枝 いいな、やってみたいです! 海外だったら、もちろんこの映画の舞台でもある台湾にも行ってみたいですし、ロサンゼルスにも行ってみたい。高校のときの修学旅行先がロスだったんですけど、お仕事で行けなかったのでリベンジしたいです。あとは、ドローンを飛ばすならウユニ塩湖で絶景を撮りたいな。飛ばせるのかどうかわからないけど(笑)。