TikTok、連邦最高裁に規制差し止め申し立て…トランプ氏「私はティックトックに愛着ある」
【ワシントン=田中宏幸】中国発の動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」を米国内で規制する法律を米連邦控訴裁判所が合憲と判断したことを受け、ティックトックは16日、緊急の差し止め命令を出すよう連邦最高裁判所に申し立てた。
ティックトックは、緊急の差し止め命令の申し立てで「トランプ次期政権が立場を決定する時間を与えるために適切だ」と主張し、2025年1月6日までに結論を出すよう求めた。規制法は25年1月19日に発効し、それまでに運営会社の中国バイトダンスがティックトックの米国事業を売却しなければ、米国内でのアプリ配信などを禁じる内容となっている。
ティックトックは今年5月、規制法が「言論の自由」を定めた憲法に違反するとして米政府を相手取って提訴し、控訴裁は今月6日に合憲と結論づけた。ティックトックは控訴裁に規制法の発効の一時差し止めも申し立てたが、13日に却下されていた。
規制法を巡り、トランプ次期大統領は16日の記者会見で、「来月、ティックトックについてよく確認する。私はティックトックに愛着がある」と述べた。トランプ氏は第1次政権時にティックトックの利用禁止を目指したが、今回の大統領選では規制に反対する姿勢に転じている。