輪島・やぶ新橋店 営業再開へ
輪島市民に広く親しまれている同市河井町の飲食店「やぶ新橋店」が24日、営業を再開する。2次避難で地元を離れた従業員もいるが、設備が整ったことから当面は昼食時のみ営業する。24日はカツ丼を100円で提供し、被災した市民と災害復旧に取り組む人たちの心とおなかを満たす。 同店は1962(昭和37)年に開店。新鮮な海鮮や定食、めん類など豊富なメニューをそろえ、足しげく通う人も多い。宴会会場としても利用され、輪島で水揚げされるフグの漬け丼やあぶり丼は観光客の人気も集めた。 地震を受け、大型冷蔵庫や大量の食器が破損して休業を余儀なくされた。市民から「早く再開してほしい」との要望もあり、通水した3月から営業再開に向けて準備を進めた。 24日以降は地震前の半分以下の従業員10人ほどで、午前11時から午後3時まで店を開ける。 店主の木村隆明さん(51)は「市民が輪島に帰ってくるきっかけになればうれしい」と話した。設備費などに充てる資金を募るクラウドファンディングも実施している。