台風5号 東北を横断中 大雨の影響今後も長引く 土砂災害など厳重警戒を
台風5号が、東北を横断している。岩手県の沿岸はすでに記録的な大雨となっているが、今後はこの方面だけでなく、秋田県など東北の日本海側でも非常に激しい雨の降るおそれがある。台風の動きが遅いため、東北は大雨が長引きそうだ。引き続き、土砂災害や河川の増水や氾濫、低い土地の浸水に厳重な警戒が必要となる。暴風や高波にも、警戒が必要だ。
記録的な大雨
台風5号は、きょう(月)午前8時半ごろに岩手県大船渡市付近に上陸した。東北の太平洋側は、台風本体や台風周辺の暖かく湿った空気の影響で、雨脚の強まっている所がある。岩手県はきょう(月)午前8時までの24時間降水量が350ミリを超え、平年の8月1か月分の降水量の2倍に相当する記録的な大雨となっている所がある。太平洋側にかかっている発達した雨雲は、午後は徐々に内陸方面、さらに日本海側へと移って行く見込み。
すでに大雨となっている地域、これから大雨が予想される地域は、いずれも土砂災害や河川の氾濫、浸水害などの大規模な災害が発生するおそれがある。安全が確認できる場所にとどまり続けるか、早めの避難行動を始めるように心がけたい。また、沿岸部を中心に暴風による交通障害や建物被害にも警戒が必要だ。
台風5号はきょう(月)夕方に日本海へ進み、14日(水)にかけて熱帯低気圧に変わる予想だが、進路を阻まれてさらに動きが遅くなる見込み。このため東北は日本海側を中心に、台風や台風から変わった熱帯低気圧の影響を長く受けることになりそうだ。今後は、秋田県など日本海側でも、記録的大雨のおそれがある。
強烈に蒸し暑い
晴れている関東以西の地域は、きょう(月)も朝から気温が高くなっている。千葉や埼玉、群馬は午前9時ごろに早くも35℃を超え始めたが、昼過ぎにかけては東日本の内陸や九州北部で38℃前後、場所によってはそれ以上の高温となるかもしれない。なお、午後は関東の内陸で雷雨の可能性があるため、天気の急変に注意が必要となる。 (気象予報士:高橋和也)