BASF、金属に代わる新素材「UltramidT7000」発表…ドアミラーカバーやエアブレーキに
BASFは、構造部品における高度な金属の代替新素材として、ポリアミド(PA)とポリフタルアミド(PPA)を発表した。自動車のドアミラーカバーなどに適しているという。
この新素材を用いた新製品「UltramidT7000」は、乾燥した状態および特に湿度の高い環境における剛性と強度で、従来の「PA66」を上回る。これは、ポリフタルアミド(PPA)部分が吸水性の低減と高い寸法安定性に貢献するためだ。
UltramidT7000はPA66と同様に射出成形が容易で、光沢のある滑らかな表面に仕上がる。他にはない特性を兼ね備えたPA/PPAのブレンドは、自動車のドアミラーカバー、エアブレーキの部品、バルブなど湿気に触れる構造部品のほか、家具の部材にも最適な金属代替素材となる。
さらに、BASFのシミュレーションツールのUltrasimを使用することで、NVH(騒音、振動、ハーシュネス)を改善することも可能。これにより部品がしっかりまとまり、腐食がなく、耐久性が向上した堅牢な組み立てが実現する。また、金属の代わりにPA/PPAブレンドを使用することで、組み立て部品全体の重量とコストを下げることができる。
UltramidT7000は、高負荷の構造部品向けに最大60%まで各種のガラス繊維の補強材を加え、世界中で販売を開始した。レーザー感度の高いブラックおよび改良表面のブラックのグレードも用意されている。
レスポンス 森脇稔