新十両の阿武剋が1敗対決を制し9勝目「そこまでいい相撲ではない」も全勝の遠藤を1差追走
<大相撲夏場所>◇10日目◇21日◇東京・両国国技館 新十両の阿武剋(おうのかつ、24=阿武松)が、志摩ノ海との1敗対決を制し、9勝1敗とした。立ち合いすぐに左下手を引いたが、1度は突き放されかけた。それでも下から攻め、左は前まわし、右は下手を引いて寄り切った。十両優勝争いで、全勝を守った遠藤を、1差でピタリと追いかけている。 取組後は開口一番「しのいで勝った感じ。そこまでいい相撲ではなかった。立ち合いも腰高だった」と、渋い表情で振り返った。それでも「最終的に勝ててよかった」と、5日目に1敗してから、5連勝としたことを前向きにとらえた。 初めて15日間全て取組がある本場所を迎えているが、疲労については「ないです」と、きっぱりと話す。1日3~4度「主に下半身を」と、入念にストレッチを行うことで、疲労を蓄積やケガの予防を行ってきた成果が、終盤戦を前に効果を発揮している。残り5日間に向けては「1日1日頑張ります」と、静かな口調の中に闘志をみなぎらせていた。