年金保険料は「未納」だと大変なことに!? 知っておくべき「デメリット」を解説
年金がないと、必要となる老後資金は莫大(ばくだい)なものに
2022年の総務省家計調査年報をみれば、図表3のとおり平均的な老齢単身世帯でも1ヶ月15万円から16万円の生活費がかかります。極端な例ですが、もし年金がないと平均寿命(男性81歳、女性87歳)で考えても、65歳以降、男性で15万円×12ヶ月×16年=2880万円、女性で15万円×12ヶ月×22年=3960万円もの老後資金が必要です。 図表3
総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)結果の概要 65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の家計収支 しかし、老齢基礎年金の満額月6万8000円を受け取れれば、20年間で6万8000円×12ヶ月×20年=1632万円もの年金を受給できます。十分とはいえませんが、少なくとも負担を軽減することは可能です。
まとめ
老齢基礎年金は令和6年度満額で月6万8000円に増額されましたが、生活費には足りないと感じる人も少なくはないでしょう。ただ、単身者であれば家賃相当額など基礎的な収入となり、生活費の負担軽減につながります。 また、本記事でも説明したように、老齢基礎年金以外の保障という点で保険料を納付するメリットは多岐にわたり、保険料の納付免除・猶予といった制度もあります。現在、年金保険料を未納にしている人も、本記事をキッカケに納付を検討してみてはいかがでしょうか。 出典 日本年金機構 国民年金に関するパンフレット 日本年金機構 障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額 日本年金機構 遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額) 日本年金機構 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度 総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)家計の概要 執筆者:松尾知真 FP2級
ファイナンシャルフィールド編集部