恒例『福男選び』「新年まだ良いことない」と言った男性が… 能登で被災の神職は「門押さえ」の大役果たす
今年は関西も阪神淡路大震災から30年を迎えます。 そこで今年は福男選びを通じて、能登に「福」を持って帰ってほしいという思いから、西宮神社側が依頼し、小林さんが裏方として神事に協力することに。 前日には、参拝客らに支援への感謝を込めたカードも手渡しました。 福男選び本番で担当するのは、スタート地点の赤門を内側から支える重要な役割「門押さえ」。 【須受八幡宮 権禰宜 小林隼也さん】「能登の復旧復興への扉を開く思いです。自分が大きな門に立ち向かっている姿勢を見て、少しでも勇気付いていただけたらと思います」 能登への思いものせた「福男選び」が、いよいよ開門の時を迎えます。
■スリップ・転倒…3つの急なコーナーのある参道を駆け抜ける
ここからはニュースキャスターの前は、競馬実況を担当していた、「newsランナー」の吉原功兼キャスターの実況でお届けします。 【吉原功兼キャスターの実況】 兵庫県の西宮神社で開催される「福男選び」。 参加者が駆け抜けるのは、3つの急なコーナーで構成される全長230メートルの参道です。 まずスタート地点の赤門。集団に飲み込まれずスタートダッシュを切れるのかが最重要ポイント。 早朝からもくもくと仕事に励む屋台の前を通過する、通称“たい焼きコーナー”を抜けると、木が行く手をさえぎるようにそびえる第2コーナーへ。例年、スリップ・転倒が多発する場所です。 そして体力的に最もキツイところで迎える最後の難所。微妙な段差や勾配がある第3コーナーを抜け、本殿へ。 早くたどり着いた3人に「福男」の称号が与えられます。
■いよいよ神事スタート
いよいよ、運命のとき。 2025年の「福男選び」スタート。 能登半島地震で被災した小林さんが開けた門から、およそ100人が一斉に走り出しました。おっと、早くも転倒。 そんな中、先頭は、最初の“タイ焼きコーナー”へ走り込みます。 目の前を次々と人が走り抜けていく。その瞬間も屋台の準備をする皆さんは決して作業の手は止めない。 カーブを曲がったところで先頭が入れ替わります。黒いシャツの男性が前に出て、そのまま後ろを引き離していく。第2コーナーもそのまま独走。 先頭は、勢いそのまま最後のカーブを曲がり本殿へ駆け込みます。 後続が直前で、また次々と足を取られている。 ことし見事、一番福を手にしたのは、宝塚市の高校2年生、大岸史弥さん(17)です。