2024年「注目の新車」ウルトラガイド! 新型&モデルチェンジを一挙紹介&大予想!
国内の自動車メーカーから魅力的な新型が続々登場する予定の今年! その中から注目のクルマをカーライフジャーナリストの渡辺陽一郎氏が勝手に厳選。自動車メーカーや販売店から拾った話を軸に、新型モデルをコッテリ解説する。 【写真】2024年、注目の新車をチェック! ■ダイハツの不正問題で、ホンダに好機到来!? 渡辺 今年はありとあらゆるカテゴリーから国産の新型やモデルチェンジ車が次々に登場します。その中で特に話題を呼んでいるのが、世界的に売れに売れているSUVクラス。注目のモデルがズラリ勢ぞろいです。 ――具体的には? 渡辺 まず筆頭は三菱トライトンでしょうね。 ――ド迫力にも程がある顔面がエグい! ボディも超ダイナマイト&グラマラス! 渡辺 トライトンはタイで生産するピックアップトラックで、2月15日に発売です。 ――スペックは? 渡辺 エンジンは直列4気筒2.4Lのディーゼルに2ステージターボを組み合わせており、最大トルクは4.5Lのガソリンエンジンに匹敵します。 ――鬼パワー! 渡辺 試乗すると動力性能はとても力強い。ちなみに駆動方式はフルタイム4WDで副変速機も備わり最低地上高は220㎜なので悪路走破力も非常に高いものがある。外観もご覧のようにワイルド。 ――トライトンがニッポン市場に輸入される経緯は? 渡辺 実は2006年から11年にかけて、三菱は従来型トライトンを輸入していました。しかし、当時の月平均の登録台数は30~40台と鳴かず飛ばず。そういうわけで、程なくして輸入は打ち切りになってしまったのです。 ――ふむふむ。 渡辺 ところが、17年にトヨタがタイからハイラックスを輸入すると人気爆発! 現在も月に1000台近くを登録しています。
――ハイラックスのヒットで潮目が変わったと。 渡辺 加えて19年にはパジェロの販売が終了し、三菱の後輪駆動をベースにした悪路向けのSUVが完全に消滅してしまった。そんな台所事情もあり、三菱はトライトンのニッポン導入を決めました。もちろん、飛ぶように売れるクルマではありませんが、ピックアップトラック好きは必見のニューモデルです。 ――続いての注目は? 渡辺 3月22日に発売予定のホンダのWR-Vです。ボディサイズや車内の広さの割に価格がお手頃なのが最大の魅力ですね。 ――こちらは日本製スか? 渡辺 インドで生産されているエレベイトというモデルを輸入し、ニッポンではWR-Vの名前で販売します。エンジンは1.5Lのガソリンタイプで駆動方式は2WDのみ。 ――ガチライバルは? 渡辺 トヨタのライズとダイハツのロッキーです。しかし、ダイハツが型式指定の申請で不正を行なったため、現在、同社のロッキーと、トヨタにOEM(相手先ブランドによる生産)供給しているライズは出荷と新車販売を停止中です。 ――つまり、今、コンパクトSUV部門で爆売れしていた王者・ライズ&ロッキーが不在なわけですね。 渡辺 WR-Vは販売を伸ばす絶好のチャンスですよ。 ■発売前から問い合わせ殺到のトヨタ車 ――まだまだ注目カーが? 渡辺 トヨタ・クラウンエステートは注目を集めています。近年のクラウンは売れ行きを落とし、21年の国内登録台数は最盛期だった1990年の約10%まで減りました。それでもクラウンは、1955年に初代モデルを発売したトヨタ伝統の主力車種ですから廃止はできません。 そこでクラウンの存続をかけて、国内向けのセダンから海外でも販売できるSUVを中心とした4タイプのクラウンシリーズを爆誕させたわけです。