「指示待ち部下」にモヤる上司の大盲点、「自発的に動く」ようになるシンプル解決法
指示待ちの部下ばかりで困る。もっと自分から積極的に行動してほしい──そんな悩みを抱える上司は少なくないでしょう。しかし、部下が指示待ちになっている原因は、実はあなたにあるかもしれません。数多くの組織を見てきた組織コンサルタントの筆者が、「指示待ち部下」に悩む上司が知らない根本原因について解説します。 【詳細な図や写真】上司からは「指示待ち」に見える部下が考えていることとは?(Photo/Shutterstock.com)
「指示待ち部下」が生まれる二大原因
指示待ち部下が生まれる原因は、大きく分けて2つあります。 1つ目は、現在の環境です。つまり、1人ひとりの目標が不明確で、部下が何をしたら良いのか分からなくなっているのです。 これをしっかりと示している上司がどれだけいるでしょうか。部下にしてみれば、自主的に動こうにも「余計な真似をするな」と叱責を受ける恐れがあるため、常に上司の指示を仰ぐようになります。そのうちに、「進んでいるか」とか「こうやって進めるといいぞ」と上司から声をかけるのが当たり前になって、部下はどんどん受け身になるのです。 もう1つは、その経験を過去にしてきたため、指示待ちが習慣化していることです。業種・業態によっては、特に新しい挑戦をせず、社員が毎日同じ業務を繰り返しているだけで売り上げが上がり、全員が昇給できる企業もあります。そんな企業に勤めていた経験がある社員に、自主性は育たないでしょう。 いずれにせよ、部下にとって指示待ちの状態が最も都合が良いわけです。上司の指示を待っていれば少なくとも「仕事をしている」と言えますし、うまくいかなかったところで、「指示通りにしたのだから自分は悪くない」と責任を回避できます。 このような部下を前にして、仕事の意義を説明したり、自分に人望がないせいで部下が付いてこないのだと思い込んだりしていないでしょうか。そのようにする必要はまったくありません。 仕事に納得しようがしまいが、上司が誰であろうが、会社で働く以上社員は与えられた仕事を遂行すべきだからです。上記のような勘違いをしていると、著しく無駄な労力と時間を費やす羽目になります。