フランスの最上級レストランに潜入

　ドキュメンタリーの巨匠フレデリック・ワイズマン監督の最新作「至福のレストラン　三つ星トロワグロ」。佐々木蔵之介がナレーションを担当する本予告映像が披露された。 　アカデミー賞名誉賞を受賞し、全世界から敬愛される94歳の巨匠ワイズマンの新作は、親子3代でミシュランの三つ星を55年間持ちつづけ、グリーンスターに輝く、最高峰のフレンチレストラン「トロワグロ」の秘密に迫ったドキュメンタリーだ。2022年からスタートした撮影と編集を経て完成した。 　樹々と湖に囲まれた印象派の絵画のようなフランスの村ウーシュに佇む、世界の美食家たちが生涯に一度は訪れたいと夢見る「トロワグロ」。ワイズマン監督が「トロワグロ」のレストランと料理に魅了されて撮影を熱望。建築家パトリック・ブシャンが建てた、周囲の自然と解け合いながらそこにモダンさを加えた新しいレストランを主な舞台に、オーナーシェフ3代目のミッシェルと4代目のセザール、さらにスタッフたちの終わりのない食への追求の日々をとらえる。家族で始めたレストランが創業以来94年間、変わらず愛されつづけてきた秘密を紐解く。 　このほど公開された本予告編ナレーションを担当する佐々木蔵之介は、トロワグロのように家族で伝統を引き継いできた、創業年以上続く京都の造り酒屋の出身だ。映画、演劇と同様に、酒や食文化を愛する佐々木が「かつてない極上のレストラン体験へ」と語りかける。 　鳥の鳴き声が響く、美しい森の奥にあるレストランで食事を楽しむゲストたち。トロワグロは妻と3人の子からなる家族によって運営されていることをゲストに説明する三男ミシェル。それぞれの役割が紹介され、カメラは厨房に入り、料理人たちの一切無駄のないプロフェッショナルな仕事をとらえる。まさに“レストラン体験”が作り上げられてゆくプロセスを豊かに美しく映し出してゆく映像となっている。 　「至福のレストラン　三つ星トロワグロ」は、8月23日からBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開。