怒りで子どもを傷つけた後に親がすべき「たった1つの行動」とは?
● 親が悪いと思ったら、ちゃんと謝る 犬山:わたしは理不尽に怒ってしまった後に、その場でしっかり謝ることが大事だと思っています。冷静に叱る必要があるときはいいんですけど、「わたしの感情で怒っちゃったな」とか、「急いでてイライラしてしまっただけだな」と思ったときには、ちゃんと子どもに謝るようにしています。 滝乃:朝に怒ってしまった場合、学校から帰ってきたときにそれを伝えるんですか? 犬山:はい。「さっきは急いでてイライラして大きな声を出しちゃったけど、あれはママが悪かった。ママが自分の予定通りに行かないことに、焦ったからだと思う、焦らずに優しく言えば良かった。ごめんね」と、「なぜ私がそのような行動に出たのかを分析してそれも含めて伝えます。これは、著書の中で小児精神科医の内田舞先生が教えてくれた「再評価」のやり方を参考にしています。 滝乃:それを説明すると、娘さんはどう反応しますか? 犬山:「うん、わかったよ」って、案外あっさりしているんです(笑)。「私もそういうときある」みたいな感じで共感してくれることもあります。ただ、「それに甘えちゃダメだよな」と思って、「本当にごめんね、次は気をつけるね」ってしっかり伝えるようにしています。 滝乃:娘さんも、そんなお母さんの姿を見て学んでいるんでしょうね。 犬山:そうだといいんですけどね。娘が夫に対して強い言葉を使ったときも、「どうしてそんな言い方しちゃったのかな?」と落ち着いて話すようにしています。話を聞いてあげて、「そうだったんだね」と理解してから、「じゃあ、パパに謝ろうか」って促すような関わり方をしています。 滝乃: 誠実に伝えているから、娘さんも受け入れてくれるんでしょうね。理想的な親子関係だと思います。 犬山:全然そんなことないですよ(笑)。娘は私が完璧じゃないことをきっと見抜いていると思います。でも、完璧じゃないからこそ謝れる親でありたいと思っています。 ※本稿は『女の子に生まれたこと、後悔してほしくないから』に関する書き下ろし対談記事です。
犬山紙子/滝乃みわこ